6月の年金支給日は、生活設計を見直す一つのきっかけとなります。

物価上昇が続く中で、年金支給額だけでは家計が不安定になる場面も増えてきました。

そうした状況に対応するため、一定の所得要件を満たす人に対しては、「老齢年金生活者支援給付金」「障害年金生活者支援給付金」「遺族年金生活者支援給付金」などの給付金が用意されています。

これらの給付金は、自分が該当するかどうかが分かりづらいと感じるケースも多くあります。今回はそれぞれの支給要件や、申請方法のご紹介、また給付金専用ダイヤルについてもご紹介していきます。

ぜひ日々の暮らしのために、利用できる制度を理解する参考にしてください。

1. 年金月額は個人差が大きい。あなたは平均よりも多い?少ない?

厚生労働省の「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、公的年金の平均月額は国民年金(老齢基礎年金)で5万円台、厚生年金(国民年金部分も含む)で14万円台です。

1.1 【男女別】国民年金・厚生年金《平均月額と個人差》

ただしグラフのように、厚生年金を月額25万円以上受け取っている人もいれば、国民年金・厚生年金ともに月額2万円未満となる人まで、幅広い受給額帯に分布しています。

年金とその他の所得を含めても、一定基準以下の所得となる場合には「年金生活者支援給付金」が受け取れる可能性があることをご存じでしょうか。

2. 年金生活が苦しいなら知っておきたい「年金生活者支援給付金」とは

「年金生活者支援給付金」は、年金収入やその他の所得額が一定基準額以下の年金生活者を支援する目的で、2カ月に一度、年金に上乗せして支給される給付金です。

受給中の年金に合わせて、以下の3種類の給付金が設定されています。

  • 老齢年金生活者支援給付金(補足的老齢年金生活者支援給付金)
  • 障害年金生活者支援給付金
  • 遺族年金生活者支援給付金