シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回は牛丼チェーン店「吉野家」他を運営する吉野家HD（9861）の、2018年11月の月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。
直近の月次実績はどうだったか
2018年12月に更新された吉野家HDの2018年11月既存店売上高は、対前年同月比97.0%でマイナス成長となりました。
客単価は102.5%とプラスでしたが、客数が94.6%と今期の最低数字となった結果、売上高も減少しました。
また全店売上高も99.6%と、わずかながらマイナス。今期初のマイナス成長となってしまいました。
今期の既存店売上高の振り返り
では、2019年3月期のここまでの既存店売上高はどう推移してきたのでしょうか。
既存店売上高は、上期は全月プラス成長となったものの、下期は10月・11月と2カ月続けてのマイナス。客数減の影響が響いています。しかも10月の客数99.2%から11月は94.6%とさらにマイナス幅が大きくなるなど、今後の動向に注意が必要です。
また、全店売上高は10月まで全月プラスを維持したものの、11月は今期初のマイナスとなってしまいました。
過去1年の株価動向はどうだったか
最後に同社の株価動向を見ていきましょう。
吉野家HDの株価は、2018年に入り方向感のない値動きを見せています。1月の1,900円台、4月の2,200円台、そして7月と10月の1,700円台の3つの節目価格を意識しながら上下する動きが継続しています。なお、11月は上昇が続いた結果、12月は2,000円回復目前の値位置から取引を開始しています。
11月の既存店の客数が94.6%と大きく減少している中、今後は客数の落ち込みをどうカバーできるのかという点に注目が集まるのではないでしょうか。
参考資料：吉野家ホールディングス IR情報 吉野家月次推移（2018年度）
LIMO編集部
