2025年6月13日、年金制度改正法が成立しました。将来、自分たちが老後を迎える頃には年金が大きく減ってしまうのではないか、と不安を抱く現役世代の方々は少なくないでしょう。
本記事では、いまのシニア世代の暮らしぶりを、総務省や内閣府、厚生労働省の最新データをもとにご紹介していきます。
貯蓄状況、シニア層の就業率、公的年金の受給額はそれぞれどれくらいなのか。老後対策を進める際の参考にご覧ください。
1. 「世帯主が65歳以上のシニア世帯」貯蓄4000万円以上の世帯は20.0%
2025年5月16日、総務省統計局がリリースした「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2024年(令和6年)平均結果-(二人以上の世帯)貯蓄の状況」より、「世帯主が65歳以上」のシニア世帯の貯蓄事情を覗いていきます。
世帯主が65歳以上の二人以上世帯の平均貯蓄額と中央値は次のとおり。
- 平均値 2509万円
- 貯蓄保有世帯の中央値 1658万円
なお、貯蓄額が4000万円以上の世帯は20.0%を占めています。
- 100万円未満:8.1%
- 100万円以上~200万円未満:3.6%
- 200万円以上~300万円未満:3.1%
- 300万円以上~400万円未満:3.6%
- 400万円以上~500万円未満:3.3%
- 500万円以上~600万円未満:3.3%
- 600万円以上~700万円未満:2.9%
- 700万円以上~800万円未満:2.8%
- 800万円以上~900万円未満:3.3%
- 900万円以上~1000万円未満:2.5%
- 1000万円以上~1200万円未満:4.8%
- 1200万円以上~1400万円未満:4.6%
- 1400万円以上~1600万円未満:5.1%
- 1600万円以上~1800万円未満:3.3%
- 1800万円以上~2000万円未満:3.3%
- 2000万円以上~2500万円未満:7.4%
- 2500万円以上~3000万円未満:5.8%
- 3000万円以上~4000万円未満:9.4%
- 4000万円以上:20.0%
自分の世帯にとって「十分」といえる貯蓄があれば、安心して老後を迎えることができるでしょう。
2025年4月からは、高年齢者雇用安定法により、65歳までの雇用確保が完全義務化されました。シニア層が働きやすい環境が整いつつあります。次章では、シニアの就業について確認していきます。