株式市場の振り返り-日経平均株価は8連騰ならず、今年8番目の下落率で急落

2018年12月4日(火)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 22,036円(▲538円、▲2.4%) 8日ぶり大幅反落
  • TOPIX 1,649.2(▲39.8、▲2.4%) 8日ぶり大幅反落
  • 東証マザーズ総合指数 1,016.8(▲15.2、▲1.5%) 8日ぶり反落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:125、値下がり銘柄数:1,960、変わらず:34
  • 値上がり業種数:0、値下がり業種数:33
  • 年初来高値更新銘柄数:20、年初来安値更新銘柄数:20

東証1部の出来高は15億5,187万株、売買代金は2兆7,343億円(概算)となり、いずれも前日より増加しました。米中首脳会談が終わって目先の材料が出尽くした中、前日までの7連騰を受けた利益確定売りが圧倒的に優勢となりました。その結果、売買代金は3兆円には届かなかったものの、2兆7,000億円を上回る水準となっています。

そのような中、日経平均株価は大幅下落となりました。寄り付き後間もなく一時+2円高とプラス圏に浮上しましたが、その後はほぼ一貫して下げ続け、後場に入ってからは下げ幅を拡大しました。大引け直前には一時▲541円安となって、22,000円台割れ手前まで売られる場面も見られています。

結局、終値はかろうじて22,000円台を維持しましたが、8日ぶりの大幅反落で引けました。ちなみに、下落率は今年8番目の大きさとなっています。

なお、TOPIXも同じような値動きで8日ぶりの反落となりました。大型株だけでなく、中小型株を含めて全体的に売られたと言えましょう。

東証マザーズ総合指数は8日ぶり反落、売買代金は連日で1,000億円割れ

東証マザーズの出来高は6,139万株、売買代金は953億円となり、いずれも前日より増加しました。新興市場も利益確定売りが優勢となりましたが、大型株市場ほどの急落には至りませんでした。ただ、その分は結果的に、盛り上がりに欠けた商いとなっており、売買代金は連日で1,000億円を割り込んでいます。

なお、総合指数は8日ぶりの反落となりましたが、終値では1,000ポイントを維持しました。今後は引き続き個人投資家の物色意欲の回復が大きなカギになりそうです。

ファナックが▲5%超安の急落、清水建設などゼネコン株も大きく売られる

個別銘柄では、主力株は軒並み大幅下落となりましたが、ファナック(6954)が▲5%超安の急落となり、リクルートホールディングス(6098)も同様に▲5%超安の急落で引けました。

また、半導体関連株を含めたハイテク株への売りが目立ち、TDK(6762)、SUMCO(3436)、シャープ(6753)などが▲5%超安の急落となった他、オリンパス(7733)は年初来安値を更新しています。

さらに、清水建設(1803)が一時▲6%超安となり、大成建設(1801)や大林組(1802)も大幅下落となるなど、ゼネコン株の下げが厳しかったようです。

その他では、任天堂(7974)が▲5%超安の急落となり、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)や野村ホールディングス(8604)など金融株の値下がりが目を引きました。

一方、主力銘柄で値上がりしたものがほとんどない中、ヤマダ電機(9831)、ドンキホーテホールディングス(7532)、ビックカメラ(3048)、ケーズホールディングス(8282)など中堅小売株の一角が逆行高となりました。

新興市場(東証マザーズ)では、サンバイオ(4592)が大幅続伸で年初来高値を更新し(上場来高値更新でもあります)、つい先日まで時価総額の首位だったメルカリ(4385)にあっという間に1,000億円以上の差を付けました。そのメルカリは大きく値を下げ、終値は公開価格(3,000円)を大きく下回っています。

また、前日にストップ高となったキャリア(6198)は急反落した他、CYBERDYNE(7779)が大幅安で3日続落となりました。

葛西 裕一