株式市場の振り返り-日経平均株価は7日続伸、終値は10月22日以来の22,500円台乗せ
2018年12月3日(月)の主要指標(カッコ内は前日終値比)
- 日経平均株価 22,574円(+223円、+1.0%) 7日続伸
- TOPIX 1,689.0(+21.6、+1.3%) 7日続伸
- 東証マザーズ総合指数 1,032.0(+20.6、+2.0%) 7日続伸
東証1部上場銘柄の概況
- 値上がり銘柄数:1,579、値下がり銘柄数:472、変わらず:68
- 値上がり業種数:32、値下がり業種数:1
- 年初来高値更新銘柄数:40、年初来安値更新銘柄数:4
東証1部の出来高は13億4,078万株、売買代金は2兆4,306億円(概算)となり、いずれも先週末より大幅減少となりました。週末に実施された米中首脳会談において、米国の対中課税強化がいったん先送りされたことを好感したリスクオンモードが高まった一方で、今週発表されるいくつかの経済指標を見極めたいという慎重なスタンスも多かったようです。
売買代金は2兆5,000億円を割り込むなど、盛り上がりに欠けた商いとなりました。
そのような中、日経平均株価は終日プラス圏で推移しました。寄り付き直後に一時+199円高となったのを底に切り上がり、後場寄り直後には一時+347円高まで上昇する場面も見られました。その後は上値が重くなり、大引けに掛けてやや失速しましたが、+1%超高となる6日続伸で引けています。
ちなみに、終値で7日続伸となるのは、9月13~26日にかけて記録した8連騰以来のことであり、終値が22,500円台に乗せたのは10月22日以来となりました。これだけを見ても、今回の株価調整局面の厳しさが表れていると言えましょう。
なお、TOPIXも同じような値動きで7日続伸となりましたが、上昇率は日経平均株価を大きく上回りました。これは、大型株よりも中小型株への買い戻しが優勢だったことを示唆しています。
東証マザーズ総合指数は7日続伸、売買代金は4日ぶりに1,000億円割れ
東証マザーズの出来高は4,157万株、売買代金は911億円となり、いずれも先週末より減少しました。先週の新興市場は、個人投資家の物色意欲の回復兆しが出ていましたが、それも一休みという感じです。売買代金は4日ぶりに1,000億円を下回りました。
ただ、主力株への買い戻しが優勢となり、総合指数は+2%上昇の大幅高となって7日続伸となりました。終値も3日連続で1,000ポイントを維持しましたが、今後は引き続き個人投資家の物色意欲の回復が大きなカギになりそうです。
ルネサスエレクトロニクスが一時+14%高に迫る爆騰、トヨタ自動車も大幅上昇
個別銘柄では、ソフトバンクグループ(9984)とファナック(6954)が堅調に推移し、ダイキン工業(6367)も値を上げました。
また、ユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)が4日ぶりに反発し、TDK(6762)は一時+5%超の急騰となっています。
その他では、自動車株でトヨタ自動車(7203)、マツダ(7261)、いすゞ自動車(7202)などが大幅上昇となり、ハイテク株ではルネサスエレクトロニクス(6723)が一時+14%高に迫る爆騰となり、ソニー(6758)も大幅高になったことが目を引きました。
一方、ファーストリテイリング(9983)が安く推移し、中外製薬(4519)は取引時間中に年初来高値を更新後に売りに押されて終値は下落しました。
また、武田薬品工業(4502)、塩野義製薬(4507)、エーザイ(4523)など主力医薬品株が売られています。その他では、キッコーマン(2801)やセブン&アイ・ホールディングス(3382)などが軟調に推移しました。
新興市場(東証マザーズ)では、サンバイオ(4592)が一時+14%高に迫る急騰となり、年初来高値を更新しました(上場来高値更新でもあります)。また、キャリア(6198)が値を飛ばしてストップ高となり、シルバーライフ(9262)も大幅高となっています。
一方、CYBERDYNE(7779)が続落し、シェアリングテクノロジー(3989)が大きく値を下げました。
葛西 裕一