ライフプランを立てることは、理想の生活を実現するために欠かせません。多くの方が抱える「お金は足りるのか」「老後は大丈夫か」といった漠然とした不安は、「よく分からないから怖い」という心理から生まれます。

ライフプランを立て、具体的な数字に基づいて状況を把握すれば、必要な対策が見えてきます。今回は、ライフイベントにかかる費用の目安や、ライフプランを立てるときの具体的な手順などを解説します。

1. ライフプランニングとは

ライフプランニングとは、人生の希望や計画を具体的に描くことです。自分の希望するライフプランを考え、実現するためにどの程度のお金が必要かを決めるうえで、ライフプランニングは欠かせません。

「老後が心配」「子どもの教育費が足りるか不安」という漠然とした不安を抱えている方でも、ライフプランニングを考えることで、「月3万円貯めれば大丈夫」のような具体的な計画を決められます。

「なんとなく貯金する」というモチベーションでは途中で挫折してしまう可能性がありますが、「5年後のマイホーム購入のために月10万円貯金する」という具体的な目標を掲げることで、持続しやすくなるでしょう。

また、現在の資産状況や収支のバランスを把握することで、現状の課題や着手すべき対策を明確にできます。「収入を増やす」「支出を見直す」「資産運用を始める」など、さまざまな面から希望しているライフプランを実現するための対策を考えましょう。

2. ライフイベントにかかる費用の目安

人生においては、さまざまなライフイベントが発生します。日本FP協会によると、主なライフイベントにかかる費用の目安は以下のとおりです。

  • 就職活動費:約8万円
  • 結婚費用:約327万円
  • 出産費用:約48万円
  • 教育資金:約1097万円
  • 住宅購入費:約3719万円
  • 老後の生活費:毎月約27万円
  • 介護費用:毎月約18万円

主なライフイベントにかかる費用の目安2/4

主なライフイベントにかかる費用の目安

出所:日本FP協会「主なライフイベントにかかる費用の目安」

主なライフイベントにかかる費用の目安3/4

主なライフイベントにかかる費用の目安

出所:日本FP協会「主なライフイベントにかかる費用の目安」

ライフスタイルは多様化しているため、上記で挙げたライフイベントが全員に発生するわけではありません。

しかし、「老後の生活費」のように、ほぼすべての方に必要となる費用もあります。また、日常生活の中で「このような暮らしがしたい」という希望を持つこともあるでしょう。

「どのような仕事をしたいか」「結婚願望はあるか」「将来の夢はあるか」「将来やりたいことは何か」「どこに住むか」「何歳まで働くか」などを考えて、どのようにお金を準備すればよいのかを考えましょう。

ライフプランニング4/4

ライフプランニング

出所:金融庁「家計管理とライフプランニング」

3. ライフプランを立てるときの具体的な手順

ライフプランニングは、順番に考えていけば誰でも作れます。以下で、どのような順番で考えればよいのかを見ていきましょう。

3.1 【第1段階】自分の価値観と夢を明確にする

まずは「自分にとって何が大切か」「どんな人生を送りたいか」を考えましょう。

「好きな仕事で生きていきたい」「安定した生活を送りたい」「仕事に没頭したい」など、今現在の考えをまとめてみてください。

3.2 【第2段階】人生のイベントを時系列で整理する

次に、人生で起こりそうな大きなイベントを時系列で整理します。

20代後半~30代前半にかけては、結婚や新婚旅行などが考えられます。30代~40代になると、子どもの誕生や子どもの習い事など、子ども中心のライフスタイルになるでしょう。

40代~50代では、子どもの進学(中学・高校・大学)や親の介護が発生する可能性があります。あわせて、老後資金の準備にも着手する必要性が出てくるでしょう。

3.3 【第3段階】現在の状況を把握する

今後起こり得るライフイベントと必要な費用を把握したら、自分や家族の現状を整理します。

  • 資産状況はどうなっているか
  • 収支状況はどうなっているか
  • 毎年いくら貯金できるか

きちんと現状を分析し、行うべき対策を把握しましょう。

3.4 【第4段階】問題点を見つけて対策を考える

現在の状況を把握したら、ライフプランを実現するために、どのような問題点があるのかを確認します。たとえば、「支出が多くて貯蓄や投資に回せる金額が少ない」という問題があれば、家計を見直しましょう。

家計簿をつけて無駄な支出を見直したり、可能な範囲で副業を行い収入を増やせば、家計にゆとりが生まれます。貯蓄と投資に回せるお金を増やせれば、資産形成のスピードを早められるでしょう。

3.5 【第5段階】実行と調整を繰り返す

状況の変化に応じて、適切なライフプランは変化します。最初から完璧な計画を作ろうとするよりも、「計画→実行→見直し→修正」のサイクルを回すことが大切です。

子どもが生まれて家族が増えたり、独立して働き方に大幅な変化が起きたりしたら、自分を取り巻く状況は大きく変化します。必要に応じてファイナンシャルプランナーに相談しつつ、2~3年に一度くらいのペースでライフプランを見直しましょう。

4. まとめにかえて

理想としている生活を実現するために、ライフプランの作成は有意義です。どのような生活を送りたいのかを言語化し、実現するために何が必要なのかを考えて、実行に移しましょう。

なお、ライフプランのシミュレーションは、2~3年に一度くらいのペースで見直しましょう。取り巻く状況が変わったら、改めて状況を分析し、必要な対策を再検討してみてください。

参考資料