1.5 【医療・介護費】退職金や貯金で備えるべき理由とは
老後生活の中で、もっとも不確実で計算を立てにくい支出が医療費と介護費です。特に、介護費に関しては介護期間がそもそも発生しない可能性がある一方で、介護期間が長期化すると想定以上の費用が発生する可能性があります。
そのため、退職金の一部や保有している金融資産の一部を医療費・介護費のために、別途プールしておくと安心です。「発生するかわからないけど、もし発生したときに備えるためのお金」として、元本保証の定期預金や個人向け国債で保有しておくとよいでしょう。
2. なぜ「目的別」で考えると老後の不安が減るのか?メリットを解説
老後で必要となるお金を明確に分けることで、生活が破綻するリスクを大幅に軽減できます。「基礎生活費用の口座(年金の振込先口座と同じ)」「娯楽費用の口座(給与振込の口座と同じ)」「医療費・介護費用の口座」をそれぞれ独立させれば、お金の混同を防ぎ、家計管理がしやすくなるでしょう。
また、「基礎生活費が年金で確保されている」という安心感は、長生きリスクが指摘されている昨今において絶大です。ルールに基づいてお金を管理し、老後にお金が足りなくなるリスクを軽減しましょう。
3. まとめ:年金+αで安心の老後へ。無理せず備える考え方を持とう
基礎生活費を年金でカバーできれば、老後生活における経済的な安心を得られます。自分の趣味や生きがいを楽しむための費用は、自分で働いたお金でカバーするとよいでしょう。
医療費・介護費は不確定要素が大きいため、退職金・金融資産の一部を活用して、確実に保管するのがおすすめです。定期預金や個人向け国債などの安全資産を活用し、必要になったら取り崩せるように備えましょう。
参考資料
柴田 充輝