みんなうんざり、「平成最後の〇〇」ってつけすぎじゃない?

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1989年の1月から始まった「平成」の時代も、2019年4月30日に現天皇が退位され、区切りを迎えます。そして、新たな元号は4月1日以降に発表され、5月1日からは新元号が適用されます。こうしたこともあって、2018年の5月ごろからは「平成最後の」とついたキャッチコピーや文章をネット上でやたら見かけるようになりました。

しかし、あまりにも「平成最後の〇〇」が目につき、その多さや節操のなさにうんざりしている人も多いようです。

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夏に流行したタグ「#平成最後の夏」

「平成最後の」という文句がひときわ目立つようになってきたのは、2018年の夏ごろからでしょうか。SNSでは「#平成最後の夏」というハッシュタグが多くの投稿につけられ、一部で話題となりました。このタグは、夏らしい花火やラムネなどを撮った写真や、「恋をしたい」「〇〇に挑戦したい」などといった自分の願いや決意と一緒に投稿されていました。

平成に改元されたときのことを知らない、あるいは覚えていないミレニアル世代からすると、「時代が変わる」という感覚が新鮮なものに思える上、事前に告知されていることから大きなイベントのように捉えられているのかもしれません。しかし、何にでも「平成最後の夏」とつける風潮に対して、

「騒ぎ過ぎでウザい」
「みんな言うほど平成に思い入れなんかないのでは」

と、うんざり感を表明する投稿も多数ありました。また、「特別なことをしないといけないようなプレッシャーがあってそわそわする」と、おかしな非日常感にモヤモヤする人もいたようです。

こんなものまで「平成最後」!?

「平成最後」を謳(うた)っているのは、ネット上の一部の人たちだけではありません。さまざまなメディアや広告でも「平成最後の〇〇」という文句が多く見られます。いまや、結婚式プランから、バーゲンセール、旅行の提案まで、さまざまな売り文句に「平成最後」がつけられています。

そしていよいよ目前に近づいた年末に向けて「平成最後のクリスマス」「平成最後の大晦日」といった言葉が飛び交い始めました。飲食店やグルメサイトでは「平成最後の忘年会」と名づけた宴会コースが打ち出されたり、百貨店やスーパーで「平成最後のおせち」商戦が繰り広げられたりもしています。

こうなると、もう感覚が麻痺してきていますので、「平成最後のドリンク剤箱買い」「平成最後の12月20日」「平成最後のアボカドと豚肉のクリーミー鍋」「平成最後の確定申告」「平成最後の水虫治療」など、どうでもいいことに「平成最後」とつけていても、特に違和感はありません。

必死に「平成」こじつけ

こうした「平成最後」にまつわる消費は3000億円ほど増えると試算する専門家もいますが、大して関係ないのに必死に「平成」をこじつける「平成最後商戦」に対して、ネット上では、

「『平成最後』って書いてあるだけで萎える」
「頭悪そう」
「そういうセンスない店で買う気がしない」
「新しい元号になったら『最初の』ばっかりつくんだろうな」

と辟易している人も少なくありません。

また、著名人の逝去が「平成最後の年に」という言葉つきで報道されたり、SNSで「平成が終わるのだと感じた」などの言葉とともにその死を惜しむ投稿が拡散されたりといったこともたびたびあります。そうした状況に対して、「別に平成の終わりに合わせて亡くなったわけではないし、そういう風潮は理解できない」と批判し、憤る声も数多く見られます。そもそも2019年の1月から4月末までは平成31年なので、平成30年は「平成最後の年」でもないのですが……。

思い思いに過ごしたい

平成の時代が終わりに近づくにつれて、ますます「平成最後」が謳われることでしょう。しかし、何か特別な雰囲気にそわそわすることはあっても、実際のところ、私たちの日々の暮らしが何か大きく変わるわけではありません。

あまりにも安売りされている「平成最後」のキャッチフレーズに翻弄されることなく、時代の変わり目を思い思いに過ごしたいところですね。

クロスメディア・パブリッシング

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2005年創業。ビジネス書・実用書を中心とした書籍出版や企業出版、メディア・コンテンツ事業、デザイン制作事業などを手がける。

主な刊行書籍に、20万部突破の『誰からも「気がきく」と言われる45の習慣』をはじめ、『特定の人としかうまく付き合えないのは、結局、あなたの心が冷めているからだ』 『起業家のように企業で働く』 『すべての仕事を紙1枚にまとめてしまう整理術』 『21世紀のビジネスにデザイン思考が必要な理由』 『自分を変える習慣力』 『鬼速PDCA』など。