3000万円を貯める手段が決まったら、3000万円を65歳までに貯めるロードマップをつくりましょう。iDeCoやつみたてNISAを利用するのであれば、ある程度何歳までにそれぞれいくら貯められるかということがわかると思います。

たとえば、10年後にiDeCoは276万円、つみたてNISAは400万円、合わせて676万円になっていて、20年後にはiDeCoは552万円、つみたてNISAは800万円、合わせて1352万円になっているだろうという具合です。こうした道筋が見えてくると、かなりスッキリするのではないでしょうか。

この過程では、「いつまでに、いくら貯められていないと65歳で3000万円貯められないのか」ということを明確にし、将来の漠然とした不安であったものを具体的な数字で把握することが重要です。3000万円貯めるというのは簡単なことではありません。しかし、きちんと情報を整理しておけば、不可能というほど難しいことでもないのです。

毎週、毎月、進捗をきちんと確認する

ロードマップが決まったらあとはそれに従って実行していくだけなのですが、進捗の確認はきちんとしておきたいですね。進捗の確認を怠ると、貯金が今どうなっているのかが見えづらくなってしまいます。自分でしっかり手綱を引き締めるという意味でも、進捗の確認はぜひ行いましょう。

毎週日曜日の寝る前5分でもいいので、「ちゃんと貯まっているかな?」とiDeCoやつみたてNISA口座を開いている金融機関の資産管理画面を確認するだけでもやってみてください。

毎月きちんと積み立てられているか、積み立て漏れがないか、投資信託で運用している場合はどのくらい利益が出ているかなどをサクッと見るだけなら5分で十分です。そういうことをきちんと確認すれば、「ちゃんと貯められている」という自信にもつながりますし、モチベーションも上がりますよ。

人と協力して貯めるならお互いの情報共有もしっかりと

もしあなたにパートナーがいて、2人で協力しながら老後資金を貯めようと思っているのであれば、お互いの情報共有もしっかりと行うべきです。特に子どもがいると突発的な出費が多くなりますよね。今月は子どもの病院代が大きくてうまく貯められなかったとか、親戚づきあいで急な出費があったとか、そういう話もしっかり共有することを心がけてください。

そのうえで、「じゃあ来月リカバリーしよう」とか「来月だけでリカバリーしようとすると難しい額だから、再来月のボーナスでうまくカバーしよう」というリカバリーの相談ができるようにもしてくださいね。

まとめ

いかがでしたか。漠然と「老後資金貯めなきゃ」とか「老後必要なお金が3000万円? そんなの貯められないよ」と思っていると、時間だけが経ってしまい、自分の不安が大きくなるばかり。そうならないためにも、まずは情報を整理して、順序立てて作戦を立てていきましょう。

大塚 ちえ