株式市場の振り返り-日経平均株価は4日続伸、終値も11月12日以来の22,000円台乗せ

2018年11月28日(水)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 22,177円(+224円、+1.0%) 4日続伸
  • TOPIX 1,653.6(+9.5、+0.6%) 4日続伸
  • 東証マザーズ総合指数 995.7(+20.6、+2.1%) 大幅4日続伸

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,416、値下がり銘柄数:612、変わらず:85
  • 値上がり業種数:19、値下がり業種数:14
  • 年初来高値更新銘柄数:31、年初来安値更新銘柄数:25

東証1部の出来高は13億8,834万株、売買代金は2兆5,511億円(概算)となり、いずれも前日より増加しました。米国株の続伸や円安進行を受けてリスクオンモードが強まりましたが、週末から始まるG20を控えて積極的な売買には至らなかったようです。ただ、それでも売買代金は7日ぶりに2兆5,000億円を上回りました。

そのような中、日経平均株価は堅調に推移しました。寄り付きから高く始まり、後場の序盤には一時+264円高まで上昇する場面も見られましたが、その後は上値が重い展開となりました。結局、最後は伸び悩んだものの、4日続伸で引けています。

終値で4日続伸となるのは、9月13~26日にかけて記録した8連騰以来のことであり、終値が22,000円台に乗せたのは11月12日以来となりました。これだけを見ても、今回の株価調整局面の厳しさが表れていると言えましょう。

なお、TOPIXも同じような値動きで4日続伸となりましたが、上昇率は日経平均株価を大きく下回りました。これは、日経平均株価を構成するような大型株への買い戻しが優勢だったことを示唆しています。

東証マザーズ総合指数は4日続伸、売買代金は12日ぶりに1,000億円超え

東証マザーズの出来高は5,817万株、売買代金は1,089億円となり、いずれも前日より増加しました。新興市場では個人投資家の物色意欲回復が遅れていましたが、水準は低いながらも、回復の兆しが出たと見られます。売買代金は12日ぶりに1,000億円を上回っています。

また、総合指数も+2%超高の大幅上昇となって4日続伸となりました。再び1,000ポイント回復が近づきましたが、今後は引き続き個人投資家の物色意欲の回復が大きなカギになりそうです。

ユニーファミマHDが8日ぶりの急反落、花王やダイキン工業が大幅上昇

個別銘柄では、リクルートホールディングス(6098)が+5%超高の急騰となり、ファーストリテイリング(9983)、ダイキン工業(6367)、花王(4452)などが大幅高となりました。

また、中外製薬(4519)が年初来高値を更新し、東京電力ホールディングス(9501)も再び高値更新となっています。

その他では、ハイテク株の一角への買い戻しが顕著となり、日本電産(6594)や村田製作所(6981)などが大幅上昇となりました。

一方、株価上昇が続いてきたユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)が取引時間中に8日連続で年初来高値を更新した直後から売りに押され、一時▲8%安に迫る急落となり、終値も▲7%超安で引けました。

また、武田薬品工業(4502)は取引時間中に連日の安値更新となりましたが、その後は買い戻されて終値は上昇しています。

その他では、三菱自動車(7211)、スズキ(7269)、SUBARU(7270)など自動車株の一角が大幅下落となり、銀行株では三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)が大きく値を下げたのが目を引きました。

新興市場(東証マザーズ)では、キャリア(6198)が値を飛ばしてストップ高で引け、ソウルドアウト(6553)も急騰しました。また、時価総額が第2位に転落したメルカリ(4385)が久々の急騰となりましたが、終値は依然として公開価格(3,000円)を大きく割り込んだままとなっています。

一方、串カツ田中ホールディングス(3547)が値を下げ、CYBERDYNE(7779)も冴えない値動きで引けました。

葛西 裕一