3. 【厚生年金・国民年金】年金見込額の確認方法は2つ！
実際に口座に振り込まれる年金額は、年金受給開始時に「年金振込通知書」で確認することになります。セカンドライフを迎える前には、「ねんきんネット」や「ねんきん定期便」で「見込額」を確認できます。
3.1 「厚生年金・国民年金」見込額の確認方法①「ねんきんネット」
日本年金機構の「ねんきんネット」では、最新の年金記録をいつでもウェブ上で確認することができます。
また、将来受け取る老齢年金の見込額を試算することも可能です。
基礎年金番号やメールアドレスを利用する方法と、マイナンバーカードを利用する方法の2つの方法があります。
3.2 「厚生年金・国民年金」見込額の確認方法②「ねんきん定期便」
「ねんきん定期便」は、毎年の誕生月に郵送されてきます。
35歳・45歳・59歳の節目には封書タイプ、それ以外はハガキ形式となります。
また、50歳未満は「これまでの加入実績に応じた年金額」、50歳以上は「年額の見込額」というように記載内容が異なります。
50歳未満の人に送られる「ねんきん定期便」
50歳以上の人に送られる「ねんきん定期便」
いまのシニア世代の年金額を見て、思ったより少ないと感じた方もいるでしょう。
現役世代のうちに気づくことができれば、老後に向けて対策を立てることができますが、これから年金を受給するという段階で気づいても対応することは難しくなります。
老後に向けて資金計画を考える上でも、老後の収入目安を把握しておく必要があります。「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」などで早いうちに確認しておきましょう。
4. まとめにかえて
今回は厚生年金を受け取る男性で月額15万円以上の年金を受け取る方がどれくらいいるのかについて詳しく解説しました。
総務省統計局のデータによると、65歳以上の単身無職世帯のひと月の消費支出は14万9286円ですから、月額15万円の年金収入であれば、ギリギリで生活費をねん出できるラインと言えそうです。
厚生労働省の資料によると、男性で厚生年金を受給者している方のうち月額15万円の年金収入を得ている人の割合は、66.8％。
男性の7割弱の方が月額15万円以上の年金を受け取っています。
割合としては半数以上の方が月額15万円以上の年金を受け取っているため、ほっとした方も多いと思いますが、残り3割の方は月額15万円に満たない金額の年金しか受け取れていません。
年金は現役時代の働き方や収入に応じて個人間で受け取れる金額に差がでます。「自分は周りと同じくらいの年金額を受け取れるはず」と安心せずに、ねんきんネットやねんきん定期便で将来の年金見込額をしっかり確認しておきましょう。
参考資料
- 厚生労働省「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「「ねんきん定期便」の様式（サンプル）と見方ガイド（令和7年度送付分）」
- 総務省統計局「家計調査報告〔家計収支編〕2024年（令和6年）平均結果の概要」
鶴田 綾
