株式市場の振り返り-日経平均株価は3日ぶり反発、3連休前に積極的な売買控える傾向

2018年11月22日(木)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 21,646円(+139円、+0.7%) 3日ぶり反発
  • TOPIX 1,628.9(+13.0、+0.8%) 3日ぶり反発
  • 東証マザーズ総合指数 959.2(+12.3、+1.3%) 3日ぶり反発

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,451、値下がり銘柄数:580、変わらず:81
  • 値上がり業種数:27、値下がり業種数:6
  • 年初来高値更新銘柄数:14、年初来安値更新銘柄数:85

東証1部の出来高は12億162万株、売買代金は2兆810億円(概算)となり、いずれも前日より減少しました。米国株式市場の不安定さが残る中、週末の3連休を控えたポジション調整などもあり、積極的な売買が控えられたと見られます。売買代金はかろうじて2兆円を維持しましたが、全体的に低調な商いとなっています。

そのような中、日経平均株価はやや荒い値動きとなりました。寄り付きから高く推移したものの、前場の終盤には一時▲22円安のマイナス圏に沈むなど方向感に乏しい展開となりました。しかし、後場に入ると再び上値を追い始め、終盤には一時+177円高まで上昇する場面も見られています。最後はやや失速したものの、3日ぶりの反発で引けました。

なお、TOPIXも同じような値動きで3日ぶりの反発となっています。

東証マザーズ総合指数は3日ぶり反発、売買代金は9日連続で1,000億円割れ

東証マザーズの出来高は3,838万株、売買代金は644億円となり、いずれも前日より微減となりました。新興市場では個人投資家の物色意欲回復が遅れており、出来高は連日で4,000万株を下回る低調さで、売買代金は9日連続で1,000億円を割り込んでいます。

ただ、総合指数は3日ぶりの反発で引けましたが、本格的な上昇とは言い難い状況です。このまま1,000ポイント回復を目指すのか、引き続き個人投資家の物色意欲の回復が大きなカギになりそうです。

MUFGなど銀行株が軟調な値動き、ユニーファミマHDは5日連続の高値更新

個別銘柄では、ファーストリテイリング(9983)が続落となり、ソフトバンクグループ(9984)も低調な値動きに終始しました。

また、米国検察当局から北朝鮮をめぐる資金洗浄疑惑で調査を受けていたことが報じられた三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)が一時▲3%超安の大幅下落となり、さらに、三井住友フィナンシャルグループ(8316)が年初来安値を更新するなど、銀行株が総じて売られたようです。

その他では、安川電機(6506)など多くの機械株が軟調に推移し、ハイテク株ではローム(6963)やニコン(7731)などが大きく値を下げ、東証2部の東芝(6502)は自社株買いの進捗遅れが懸念されて一時▲9%安に迫る急落となりました。

一方、株価上昇が続くユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)は一時+6%高に迫る急騰となり、5日連続で年初来高値を更新しました。

また、資生堂(4911)が一時+4%超高の大幅高になったのを始め、花王(4452)、アステラス製薬(4503)、中外製薬(4519)、キッコーマン(2801)などディフェンシブ銘柄に買い戻しが入ったようです。

その他では、トヨタ自動車(7203)やマツダ(7261)など自動車株も買い戻されたのが目を引きました。

新興市場(東証マザーズ)では、時価総額第2位のサンバイオ(4592)が大幅高となり、小幅安となった時価総額が最大のメルカリ(4385)との差がわずか10億円まで迫ってきました。その他では、ZUU(4387)が久々に急騰し、窪田製薬ホールディングス(4596)も急騰して引けています。

葛西 裕一