「2人目が生まれたら上の子を優先に」と言っても、実際は下の子に手がかかるので、難しいところ。「下の子にも上の子と同じだけ乳児期に愛情を注いてあげたい」という気持ちもあります。

また、多くのママが悩むのが「上の子可愛くない症候群」。上の子はイヤイヤ期や赤ちゃん返りもあり、言葉もやることも達者なため、下の子の産後で余裕のないママはイライラしがち。2人目は育児に慣れて「ただただ可愛い」ものなので、そのギャップに強く罪悪感を抱いてしまいます。

3人目の「上の子可愛くない症候群」は?

3人目になると、上の子可愛くない症候群が起きても、「またこの感情がきた」と理性的に捉えられ、抑えることもできます。人数的にも上の子の割合が増えるので、日常的に「上の子たちのケアをしよう」としっかり意識できました。

愛情表現も、2人だと「本妻か、愛人か」といった比較になりがちですが、3人だと「それぞれに愛情を」と気分は保育士さん。2人目までは感情によるところが大きかったですが、3人目からは理性が勝ち、頭で考えて愛情表現するようになりました。

また、3人目の「上の子可愛くない症候群」は、2人目だけに起こり、1人目には感じませんでした。「ママはわが子の中でも1番小さな子を主にお世話する必要性があるため、本能的にすぐ上の子に『上の子可愛くない症候群』を起こし、手を離すようにしているのかもしれない」と考えたのを覚えています。

子どもを2人持つ人が多いとはいえ、2人目育児は独特の大変さがあり、切ない思いを母子共にするものです。「慣れている」とは思わずに、ママ自身と上の子のケアを心掛けてほしいと思います。

宮野 茉莉子