シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回は100円ショップ「セリア」を展開するセリア(2782)の、2018年10月の月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。
直近の月次実績はどうだったか
2018年11月5日に更新されたセリアの2018年10月の既存店売上高は、対前年同月比101.5%でプラス成長となりました。
内訳としては客数が同102.4%、客単価が同99.1%となり、客単価の落ち込みを客数の増加でカバーした形です。
また全社の売上高は同108.4%と、高い成長率を達成しました。
今期の既存店売上高の振り返り
では、2018年4月から10月までの既存店売上高はどう推移してきたのでしょうか(同社は3月決算)。
既存店売上高は、上期(4~9月)が対前年同期比99.3%となり若干のマイナス成長。客単価は同100.0%と前年並みの一方で客数が同99.3%となり、客数減少が売上高に影響した形です。
上期は、6月以外は客数が100%を割れています。下期に入って10月はプラスに転じたものの、今後の動向に注意が必要です。
一方で全店売上高の上期は同107.0%と、高い伸びを示しました。
過去1年の株価動向はどうだったか
最後に同社の株価動向を見ていきましょう。
同社の2018年の株価は、1月は7,000円台からスタートしたものの、その後ゆるやかな下落が継続。10月には1月の半額水準である3,500円台に突入しました。ただし11月に入り上昇し、現在は4,000円台半ばで取引されています。
上期の既存店売上高は、前年同月比でプラスとなったのが6月と9月の2か月のみという状態でしたが、下期最初の月である10月はプラスに転じました。今後引き続きプラスを維持できるのか、下期の既存店売上高の動向が注目されます。
参考データ:セリア「平成30年10月の月次売上高前年比について」
LIMO編集部
執筆者
LIMOニュース編集部は、国内のみならずグローバルの視点から、金融や経済、投資、資産運用に関するニュースをはじめ、読者の皆様の「くらしとお金」にかかわる気になる情報について幅広く取り扱い、かみ砕いてわかりやすくお届けします。
LIMOニュース編集部のメンバーは、国内外大手金融機関勤務でファンドマネージャーや証券アナリスト経験者他、調査会社アナリスト、大手ファッション誌や雑誌の編集長経験者、地方自治体の年金業務担当経験者、またWebマーケティングスペシャリストなどで構成されています。またコンテンツ管理においては、編集者だけではなく、書籍校閲やメディア運営の経験者などが携わっています。
LIMOニュース編集部で特徴的な点として挙げられるのが金融プロフェッショナル経験者が多いことです。編集スタッフの金融機関勤務経験年数は延べ30年、正確には367か月となります(2022年3月1日現在)。編集者には日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)、第一種外務員(証券外務員一種)、AFPなどの資格保有者が複数在籍しており、生保関連業務経験者としては過去に保険募集人資格を保有していたメンバーもいます。日本株式、米国株式、投資信託、生命保険、つみたてNISA、iDeCo、国民年金、厚生年金、住宅ローンなどといったテーマに関しては踏み込んだ分析や考察をすることができます。
LIMOの沿革としましては、2015年にLIMOの前身である「投信1(トウシンワン)」として産声を上げました。そして2018年には、より多くの読者の方にお金に関する情報を発信したいという考えから、メディア名をLIFE&MONEYの造語として「LIMO(リーモ)」と変更しました。現在では月間ユニークユーザー数が500万人を超えるまでになりました(2022年6月30日現在)。今後もより多くの方に読んでいただけるニュースを発信していきたいと考えています。
「投信1」には、個人投資家向け金融経済メディアであった「Longine(ロンジン)」の執筆者であった証券アナリストやファンドマネージャー、ベンチャーキャピタリストとして長年の調査や運用経験を持つメンバーが中心に参画していました。Longineは、グループ内で新サービスを展開することとなり、多くの読者の声に惜しまれながらサービスは2020年3月に終了しました。Longine編集部メンバーの一部は引き続きLIMOニュース編集部のメンバーとして在籍し、お金のプロとしてコンテンツ編集や情報を発信しています。
LIMOは株式会社ナビゲータープラットフォームが運営しています。詳細はこちらをご覧ください。