4. まとめにかえて
今回は、ひと月の年金額が30万円を超える方とひと月の年金額が10万円未満の方が年金受給者全体でどのくらいいるかについて詳しく見てきました。
現役の今であれば、月収30万円を超えるという方も多いかもしれませんが、年金受給者で見た場合、ひと月の年金額が30万円を超える方は年金受給者全体でたったの0.09%です。
いま月収30万円を超えている方のほとんどの方は、現役時代より収入が下がることになります。
生活水準というのは、急に下げるのは難しいと言います。
今のうちから、ねんきんネットやねんきん定期便などで将来の年金見込額を確認し、「現役の今と比べて収入がどのくらい減りそうか」や「年金見込額で生活をどうやりくりするか」をシミュレーションしておくと良いでしょう。
また、年金は2か月に1度支給されます。
慣れないうちは、「まとまった金額を支給されてつい使いすぎちゃった」という方も少なくありません。
「年金が支給されたら、年金支給日に1ヵ月分の生活費だけ下して後は来月になるまで下ろさないようにしよう」など、年金が支給された後の家計の管理の方法まで策をねっておくと安心です。
参考資料
- 日本年金機構「年金はいつ支払われますか。」
- 日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
- 日本年金機構「国民年金保険料」
- 厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします~年金額は前年度から 1.9%の引上げです~」
- 厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 厚生年金「令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況」
鶴田 綾