株式市場の振り返り-日経平均株価は反落、米国中間選挙の開票速報で乱高下

2018年11月7日(水)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 22,085円(▲61円、▲0.3%) 反落
  • TOPIX 1,652.4(▲6.9、▲0.4%) 反落
  • 東証マザーズ総合指数 970.4(+21.2、+2.2%) 大幅4日続伸

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:939、値下がり銘柄数1,095、変わらず:77
  • 値上がり業種数:8、値下がり業種数:25
  • 年初来高値更新銘柄数:14、年初来安値更新銘柄数:34

東証1部の出来高は16億8,324万株、売買代金は3兆1,154億円(概算)となり、いずれも前日より増加しました。米国の中間選挙結果は、与党の共和党が上院で過半数を維持したものの、下院では民主党が過半数を獲得するという“ねじれ”現象になりました。こうした選挙結果を見据えた売買が交錯し、結果的に売買代金は3兆円を上回る活況な商いとなっています。

そのような中、日経平均株価も選挙開票経過に左右される荒い値動きとなりました。前引け直前には一時+296円高まで買われましたが、逆に大引け直前には一時▲150円安まで下落する場面も見られました。

最後はやや戻したものの、プラス圏に浮上することはできず、反落で引けています。前引け直前に22,500円台回復目前まで迫ったことを考えれば、数字(終値は▲61円安)以上に下落感が強かったと言えましょう。

なお、TOPIXも同じような値動きで反落となっています。

東証マザーズ総合指数は大幅高で4日続伸、売買代金は19日連続の1,000億円割れ

東証マザーズの出来高は5,150万株、売買代金は943億円となり、いずれも前日より増加しました。新興市場は盛り上がりに欠けた商いが続いており、売買代金は19日連続で1,000億円を下回っています。ただ、久しぶりに900億円を上回る水準まで戻ったことは明るい材料かもしれません。

また、総合指数も大幅上昇となり、これで4日続伸となりました。1,000ポイント回復を目指すのか、今後は個人投資家の物色意欲の回復が大きなカギになりそうです。

ダイキン工業が一時▲10%安に迫る暴落、新興市場ではサンバイオが4日連続ストップ高

個別銘柄では、前日の決算発表で業績上方修正が見送られたダイキン工業(6367)が一時▲10%安に迫る暴落となり、業績予想を下方修正したオリンパス(7733)も一時▲7%超安の急落となりました。

また、同じく下方修正を発表した三菱マテリアル(5711)が一時▲10%安の暴落となり、一連のオイルダンパー不正検査出荷の影響で大幅下方修正したKYB(7242)も一時▲6%超安の急落となっています。

その他では、社長交代人事が不評のLIXILグループ(5938)が再び年初来安値を更新し、楽天(4755)が8日ぶりの反落となったこと等が目を引きました。

一方、ファーストリテイリング(9983)が一時+4%超高の大幅高となり、ユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)とともに再び年初来高値を更新しました。

また、前日の取引時間中に決算発表を行ったトヨタ自動車(7203)は小幅高に終わり、前日引け後の決算発表だった三菱自動車(7211)は大きく値を上げています。

新興市場では、サンバイオ(4592)が値を飛ばして怒涛の4日連続ストップ高で引け、時価総額で首位のメルカリ(4385)に迫ってきました。そのメルカリは、小幅反発となって終値では公開価格(3,000円)をかろうじて上回っています。

葛西 裕一