5. 今の働き方と年金の関係も、意識しておこう!
今回は、住民税非課税世帯対象の給付金についてお話してきました。
条件に当てはまる方は申請もれのないよう、自治体からの案内をしっかりと確認しておきましょう。
また、年金生活に移行すると収入が減少し、シニア世代は住民税非課税世帯の割合が増えることもわかりました。
年金は老後を迎えるまでの働き方や収入で金額が決まります。
そのため、現役世代で転職をしたり給与アップを狙っていくことはその時だけでなく老後の生活に大いに影響します。
年金をどれくらい受け取れるのかは、「ねんきんネット」や、「ねんきん定期便」で確認できますので、チェックしたことのない方は一度確認し、今の働き方を考えるきっかけにしてみるのも一つですね。
記事末は、厚生労働省が2025年の年金額改定内容の公表時に公表した「多様なライフコースに応じた年金額」をご紹介します。働き方と年金の関係を意識していただくきっかけになればと思います。
6. 【最新版】多様なライフコースに応じた年金額《5つのパターン》
厚生年金は現役時代の働き方や収入によって、年金額が大きく異なります。
厚生労働省が公表した資料から、多様なライフコースに応じた年金額を紹介します。
多様なライフコースに応じた年金額
出所:厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」
6.1 パターン①:男性・厚生年金期間中心
年金月額:17万3457円
- 平均厚生年金期間:39.8年
- 平均収入:50万9000円※賞与含む月額換算。以下同じ。
- 基礎年金:6万8671円
- 厚生年金:10万4786円
6.2 パターン②:男性・国民年金(第1号被保険者)期間中心
年金月額:6万2344円
- 平均厚生年金期間:7.6年
- 平均収入:36万4000円
- 基礎年金:4万8008円
- 厚生年金:1万4335円
6.3 パターン③:女性・厚生年金期間中心
年金月額:13万2117円
- 平均厚生年金期間:33.4年
- 平均収入:35万6000円
- 基礎年金:7万566円
- 厚生年金:6万1551円
6.4 パターン④:女性・国民年金(第1号被保険者)期間中心
年金月額:6万636円
- 平均厚生年金期間:6.5年
- 平均収入:25万1000円
- 基礎年金:5万2151円
- 厚生年金:8485円
6.5 パターン⑤:女性・国民年金(第3号被保険者)期間中心
年金月額:7万6810円
- 平均厚生年金期間:6.7年
- 平均収入:26万3000円
- 基礎年金:6万7754円
- 厚生年金:9056円
参考資料
- 内閣府特命担当⼤⾂(経済財政政策)「国⺠の安⼼・安全と持続的な成⻑に向けた総合経済対策」
- 総務省「個人住民税」
- 札幌市「個人市民税」
- 厚生労働省「令和5年国民生活基礎調査」
- 厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします~年金額は前年度から 1.9%の引上げです~」
矢武 ひかる