シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回は牛めしの「松屋」及びとんかつの「松乃屋」を運営する松屋フーズHD(9887)の2018年10月に関する月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。
直近の月次実績はどうだったか
2018年11月1日に更新された松屋フーズHDの2018年10月の既存店売上高は、対前年同月比104.6%で、プラス成長となりました。内訳としては客数が同103.2%、客単価が同101.4%となっています。結果、既存店売上高及び客数で前年同月以上の伸びを見せました。
また新規出店分を含めた全店売上高は同107.1%となり、店舗売上高が順調に推移した月となりました。
なお、10月は松屋が▲1店、松乃屋が+6店となり、とんかつ店の出店が重なりました。
今期の既存店売上高の振り返り
では、2018年10月までの既存店売上高はどのような推移をしてきたのでしょうか。
既存店売上高は、7月を除けばいずれの月も100%を超えています。しかしながら、客数については9-10月以外は100%を割れており、特に7月は93.8%という低い水準に留まりました。
一方で、客単価は4月以降100%超えが継続しており、客数の下落を客単価の上昇がカバーする形となっています。
特に7月は客数の落ち込みが激しく、全店売上も99.2%と100%を割れています。
過去1年の株価動向はどうだったか
最後に同社の株価動向を見ていきましょう。
株価は2018年1月以来ゆるやかな下落トレンドが継続中。年初4,200円付近でスタートしたものの、一時は3,500円を割れる水準にまで下落しました。
新規出店及び客単価の上昇により、全店売上高は前年同期比でプラス圏を推移していますが、上期は既存店の集客に苦戦しました。9-10月は既存店来客数もプラスに転じているので、今後もこの傾向が継続するのかに注目が集まるのではないでしょうか。
参考データ:松屋フーズホールディングス IR情報「月次報告」
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