株式市場の振り返り-日経平均株価は大幅反落、先週末の急騰の反動も影響

2018年11月5日(月)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 21,898円(▲344円、▲1.6%) 大幅反落
  • TOPIX 1,640.3(▲18.3、▲1.1%) 反落
  • 東証マザーズ総合指数 946.3(+15.4、+1.7%) 続伸

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:656、値下がり銘柄数:1,372、変わらず:83
  • 値上がり業種数:2、値下がり業種数:31
  • 年初来高値更新銘柄数:7、年初来安値更新銘柄数:36

東証1部の出来高は14億8,991万株、売買代金は2兆6,280億円(概算)となり、いずれも先週末より減少しました。今週に予定されている数々の重要イベント(米国中間選挙、FOMC、ミニSQ等)を控え、模様眺めムードが強まりました。

ただ、一部でポジション調整などによる売買も出たため、売買代金は2兆5,000億円を上回るなど、週初としては相応の高水準だったようです。

そのような中、先週末のNY市場の下落を受け、日経平均株価は終日マイナス圏での推移となりました。前場の半ばには一時▲377円安まで売られた直後に、一時▲192円安まで下げ幅を縮小する場面も見られましたが、結局は大幅反落で引けています。

終値でも再び22,000円台を割り込んでいますが、先週末の日経平均株価急騰の反動の影響もあったと見ていいでしょう。

なお、TOPIXも同じような値動きで反落となりましたが、下落率は日経平均株価より小さくなりました。これは、大型株に対する売りが優勢だったことを示唆しています。

東証マザーズ総合指数は続伸、売買代金は17日連続の1,000億円割れ

東証マザーズの出来高は4,655万株、売買代金は688億円となりました。出来高は先週末並みでしたが、売買代金は減少しています。大型株市場の好調な商いとは対照的に、新興市場は盛り上がりに欠けた商いが続いており、売買代金は17日連続で1,000億円を下回っています。

ただ、一部主力銘柄に買い戻しが続いた結果、総合指数は続伸となりました。900ポイントを固めて1,000ポイント回復を目指すのか、今後は個人投資家の物色意欲の回復が大きなカギになりそうです。

ファーストリテイリングが急落、新たな不正検査報告のSUBARUは年初来安値更新

個別銘柄では、10月の既存店売上が▲10%減の不振となったファーストリテイリング(9983)が一時▲5%超安の急落となり、TDK(6762)や京セラ(6971)も大幅下落となりました。

また、業績大幅下方修正と不正検査にかかわる追加リコールが報じられたSUBARU(7270)が▲5%安の急落となって年初来安値を更新し、先週末に一時暴落したスズキ(7269)も大幅続落になるなど、自動車株に対する売りが継続したようです。

その他では、NTTデータ(9613)が一時▲10%安に迫る暴落となり、LIXILグループ(5938)が3日連続で年初来安値更新となったことが目を引きました。

一方、ユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)が年初来高値を更新し、引け後に決算発表を控えたソフトバンクグループ(9984)も堅調に推移しました。また、ハイテク株ではシャープ(6753)が大幅高となり、NEC(6701)も値を上げています。

その他では、楽天(4755)が一時+7%高に迫る急騰となり、連日の活況な商いを好感して野村ホールディングス(8604)など証券株が上昇したことも注目を集めました。

新興市場では、サンバイオ(4592)が値を飛ばして連日のストップ高で引け、インターネットインフィニティー(6545)もストップ高まで買われました。また、10月の既存店売上が好調だった串カツ田中ホールディングス(3547)が大きく値を上げています。

なお、時価総額が最大のメルカリ(4385)は5日続伸となり、公開価格(3,000円)を回復して引けました。

葛西 裕一