4. NISAやiDeCoなどを活用するのも一つの手

年金を直接増やす方法ではありませんが、NISAやiDeCoなどを活用して資産を増やす方法もあります。

ただし、大前提として、投資にはリスクがあることを頭に入れておいてください。

それぞれ簡単にみていきましょう。

4.1 NISA

NISAは、2024年から新しい制度に生まれ変わりました。

つみたて投資枠の主な条件は、以下のとおりです。

  • 年間投資上限額:120万円
  • 非課税保有期間:無制限
  • 非課税保有限度額:成長投資枠との合計で1800万円まで

一方成長投資枠の主な条件は、以下のとおりです。

  • 年間投資上限額:240万円
  • 非課税保有期間:無制限
  • 非課税保有限度額:つみたて投資枠との合計で1800万円まで(そのうち成長投資枠は1200万円まで)

NISAはいつでも資金を引き出せるのが特徴で、これからライフイベントを控えている人にもおすすめできます。

4.2 iDeCo

iDeCoは、掛け金と運用益の合計をベースに、将来給付が受けられる制度です。

最低の掛け金は5000円で、職業によって上限が決まっています。

  • 自営業など:月額6万8000円
  • 専業主婦(主夫)など:月額2万3000円
  • 会社員(勤務先に企業年金等がない場合):月額2万3000円
  • 会社員(企業年金等あり企業型DCのみに加入):月額2万円
  • 会社員(企業年金等あり企業型DCと確定給付企業年金に加入、確定給付企業年金のみに加入):月額2万円
  • 公務員:月額2万円

ただし、原則60歳まで引き出せないというルールがあるので、始めるときは気をつけたほうがいいかもしれませんね。

5. まとめにかえて

将来の年金額に最も大きく影響するのは現役時代の加入状況です。

現役時代はなかなか老後まで考えにくいものですが、老後の生活の柱になるのは公的年金ですから、老後についても考えながら公的年金や私的年金、預貯金や資産運用などで老後について考えていきましょう。

参考資料

宮野 茉莉子