2025年4月15日は公的年金の支給日でした。
本記事では現代のシニア世代が受給する年金額が月どのくらいかを厚生労働省の資料から確認していきます。
なお、これから見ていく年金額は「額面」である点にご留意ください。
老齢年金からも税金や社会保険料が天引きされるため、老後の年金収入が「手取りでどのくらいか」を想定した上で資産形成を進めていく必要があります。
1. 日本の公的年金制度の仕組みをおさらい
まずは、日本の「公的年金制度」の基本的な仕組みを振り返っておきましょう。
日本の公的年金は、「国民年金」と「厚生年金」の2つの柱から成り立っており、これらは階層的に構築されています。
1.1 国民年金(老齢基礎年金)とは?誰が受け取れる?
国民年金は、日本に住む20歳以上60歳未満のすべての人が原則として加入する年金制度です。
保険料は全員一律で、40年間にわたって保険料を支払うことにより、老後に満額の年金を受け取ることができます。
2025年度の国民年金は、満額で月額6万9308円です。2024年度の年金額に比べ1.9%引き上げられました。
ただし、未納や保険料の免除期間がある場合、その分年金額が減額されることに注意が必要です。2025年4月分の国民年金は、6月13日に支払われます。
1.2 厚生年金(老齢厚生年金)とは?誰が受け取れる?
厚生年金は、公務員や会社員などが対象となる年金制度で、国民年金に加えて支給されるものです。
保険料は収入に応じて変動し、給与から自動的に天引きされます。
将来受け取る年金額は、加入期間や納めた保険料の総額に基づいて決まるため個人ごとに異なります。2025年度における夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額は、月額23万2784円です。2024年度は22万8372円で、国民年金と同じく引き上げとなりました。
日本では国民全員が年金制度に加入しているものの、実際に受け取る年金額はどの程度なのか気になるところです。
次章では、具体的な受給額について詳しく解説します。