総務省「2020年基準 消費者物価指数 東京都区部 2025年(令和７年)８月分（中旬速報値）」によれば、前年同月比でうるち米（コシヒカリを除く）67.8％、コーヒー豆 45.9％など、食料品をはじめとした物価はまだ上昇しています。
夏の暑さも長引き、エアコン代や飲み物などの出費も続くこんにち。現役世代はいまの生活も苦しいという方もいると思いますが、老後の生活についても考えて少しずつでよいので備えておきたいでしょう。
老後になれば年金が収入の柱となりますが、現代シニアはどれくらい受給しているのでしょうか。
今回は年代別に厚生年金と国民年金の受給額をみていきます。
1. 公的年金の仕組み
公的年金は「2階建て構造」などと表現されます。
これは、1階部分にあたる「国民年金（基礎年金）」、2階部分にあたる「厚生年金」から成り立つためです。
1.1 《1階部分》国民年金
- 加入対象者：原則として日本に住む20歳以上から60歳未満の全員
- 年金保険料：全員一律、ただし年度ごとに改定あり（2025年度月額：1万7510円）
- 受給額：保険料を40年間欠かさず納付すれば満額（2025年度月額：6万9308円）
1.2 《2階部分》厚生年金 ※国民年金に上乗せで加入
- 加入対象者：会社員や公務員、またパートなどで特定適用事業所（※1）に働き一定要件を満たした人
- 年金保険料：収入に応じて（上限あり）変わる（※2）
- 受給額：加入期間や納めた保険料により個人差あり
※1 特定事業所：1年のうち6カ月間以上、適用事業所の厚生年金保険の被保険者（短時間労働者は含まない、共済組合員を含む）の総数が51人以上となることが見込まれる企業など
※2 厚生年金の保険料額：標準報酬月額（上限65万円）、標準賞与額（上限150万円）に保険料率をかけて計算される
国民年金には、日本国内に住む20歳以上60歳未満の全員が原則加入し、一律の年金保険料を納めます。
一方で厚生年金は、会社員や公務員などが国民年金に上乗せして加入し、収入に応じた年金保険料を納めるしくみです。
