総務省が2025年3月11日に公表した家計調査報告によると、 標準的な「65歳以上の単身無職世帯」の家計収支は、ひと月2万7817円の赤字となりました。
仮に毎月3万円の赤字が85歳まで続いた場合、20年間で720万円不足する計算になります。しかし昨今の物価上昇がこの先も続けば、この金額はさらに増えることになるでしょう。
本記事では、70歳代おひとりさまにフォーカスし、家計収支や年金・貯蓄の平均額をみていきます。親御さんの暮らしや、ご自身の遠い将来について考えるヒントとなればと思います。
1. 65歳以上無職のおひとりさま(高齢単身無職世帯)の家計収支は2万7817円の赤字
2025年3月11日に総務省が公表した「家計調査報告 〔 家計収支編 〕 2024年(令和6年)平均結果」によると、65歳以上の単身無職世帯(高齢単身無職世帯)の家計収支は2万7817円の赤字という結果に。
収入13万4116円のうち、社会保障給付(主に公的年金)が12万1629円と約9割を占めています。これに対し、消費支出(いわゆる生活費)が14万9286円、非消費支出(税や社会保険料)が1万2647円となりました。この結果、毎月3万円弱が不足するのです。
この赤字分は、貯蓄の取り崩しでカバーしていく必要があるでしょう。そこで気になるのが、今の70歳代の貯蓄事情です。次で円グラフを交えながら見ていきます。