老後の生活を支える重要な収入である「年金」は、2か月に1度支給されます。次の年金支給日は、4月15日です。

ただし、年金は人によって受給額が異なります。では、月20万円以上の年金をもらえる人はどのくらいいるのでしょうか。

本記事では、年金受給額が月20万円以上ある人の割合を解説します。月20万円の年金を受け取るために必要な現役時代の平均年収と年金受給額を増やす方法も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

1. 年金を月20万円以上もらう人はどのくらいいるのか

ではさっそく、年金を月20万円以上受給する人の割合を確認しましょう。

厚生労働省年金局「令和5年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金受給者の年金受給額の分布は以下のとおりです。

厚生年金 月額階級ごとの受給権者数

厚生年金 月額階級ごとの受給権者数

出所:厚生労働省年金局「令和5年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」

1.1 厚生年金受給者の年金受給額(額面)

年金受給額 割合

  • 月額1万円未満 0.28%
  • 月額1万円以上2万円未満 0.09%
  • 月額2万円以上3万円未満 0.31%
  • 月額3万円以上4万円未満 0.58%
  • 月額4万円以上5万円未満 0.61%
  • 月額5万円以上6万円未満 0.85%
  • 月額6万円以上7万円未満 2.34%
  • 月額7万円以上8万円未満 3.97%
  • 月額8万円以上9万円未満 5.44%
  • 月額9万円以上10万円未満 6.73%
  • 月額10万円以上11万円未満 7.01%
  • 月額11万円以上12万円未満 6.57%
  • 月額12万円以上13万円未満 5.97%
  • 月額13万円以上14万円未満 5.75%
  • 月額14万円以上15万円未満 5.89%
  • 月額15万円以上16万円未満 6.14%
  • 月額16万円以上17万円未満 6.39%
  • 月額17万円以上18万円未満 6.56%
  • 月額18万円以上19万円未満 6.37%
  • 月額19万円以上20万円未満 5.84%
  • 月額20万円以上21万円未満 4.99%
  • 月額21万円以上22万円未満 3.90%
  • 月額22万円以上23万円未満 2.72%
  • 月額23万円以上24万円未満 1.78%
  • 月額24万円以上25万円未満 1.18%
  • 月額25万円以上26万円未満 0.75%
  • 月額26万円以上27万円未満 0.45%
  • 月額27万円以上28万円未満 0.25%
  • 月額28万円以上29万円未満 0.13%
  • 月額29万円以上30万円未満 0.06%
  • 月額30万円以上 0.09%

平均年金月額 14万3973円

*厚生年金保険受給権者には、特別支給の老齢厚生年金の定額部分の支給開始年齢の引上げにより、定額部分のない報酬比例部分のみの 65 歳未満の受給権者が含まれている

会社員や公務員経験のある厚生年金受給者のうち、月20万円以上の年金をもらえる人の割合はわずか16.3%となっています。

現役時代は月20万円以上の収入がある人のほうが多いですが、老後は収入水準が大きく下がってしまうことがわかります。

また、会社員や公務員としての勤務経験がない自営業者や専業主婦は国民年金のみしか受け取れません。2024年度の国民年金満額受給額は、月6万8000円です。

そのため、国民年金のみ受給する人が月20万円以上の年金を受け取ることはできません。