株式市場の振り返り-日経平均株価は3日続伸、上値が重い中で高値更新続く

2018年10月2日(火)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 24,270円(+24円、+0.1%) 3日続伸
  • TOPIX 1,824.0(+6.0、+0.3%) 3日続伸
  • 東証マザーズ総合指数 1,053.4(▲21.5、▲2.0%) 大幅続落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,061、値下がり銘柄数:957、変わらず:92
  • 値上がり業種数:22、値下がり業種数:10
  • 年初来高値更新銘柄数:93、年初来安値更新銘柄数:8

東証1部の出来高は14億7,398万株、売買代金は3兆653億円(概算)となり、いずれも前日より増加しました。特段のニュースはありませんでしたが、円安進行等を手掛かりにリスクオンモードが継続しました。

一方で、急ピッチの上昇に対する警戒感から利益確定売りも出たため、結果的に売買代金が再び3兆円を超えるなど商いが膨らんでいます。

そのような中、日経平均株価は上値の重い展開となりました。寄り付きから高く推移し、前場の半ばには一時+202円高(年初来高値を更新、約26年10カ月ぶりの高値水準)まで買われ、25,000円台の到達が視野に入りました。しかし、そこから利益確定売りに押されてマイナス圏に沈んだ後、再びプラス幅を拡大するなど、荒い値動きとなります。

結局、大引け前には一時▲28円安まで下落しましたが、最後は小幅上昇で引けました。これで3日続伸となりましたが、さすがに上値の重さが認識されたと言えましょう。

なお、TOPIXも同じような値動きで3日続伸となりました。また、上昇率も日経平均株価を上回って終えています。

東証マザーズ総合指数は大幅続落、売買代金は5日連続で1,000億円超え

東証マザーズの出来高は9,783万株、売買代金は1,404億円となり、いずれも前日より増加しました。出来高は1億株にやや未達となりましたが、売買代金は5日連続で1,000億円を上回り、1,500億円が視野に入る活況な商いとなっています。

ただ、主力銘柄に利益確定売りが嵩んだ結果、総合指数は▲2%安の大幅続落となりました。まだ1,000ポイント割れという状況ではありませんが、今後は個人投資家の物色意欲が継続するのかが注目されましょう。

電通や花王などディフェンシブ銘柄が年初来高値を更新、ZOZOは▲6%超安の急落

個別銘柄では、花王(4452)、NTTデータ(9613)、塩野義製薬(4507)、中外製薬(4519)などのディフェンシブ銘柄が連日で年初来高値を更新し、電通(4324)、セブン&アイ・ホールディングス(3382)、富士フイルムホールディングス(4901)なども高値更新となりました。

また、ファナック(6954)が大幅高となり、トヨタ自動車(7203)やホンダ(7267)など自動車株が概ね反発となっています。

その他では、パナソニック(6752)が大幅上昇となり、日本電産(6594)、アルプス電気(6770)、オリンパス(7733)などハイテク株の一角が買い戻されたことが目を引きました。

一方、ソフトバンクグループ(9984)が大幅安となり、前日に高値更新となったリクルートホールディングス(6098)とキッコーマン(2801)は大幅反落となりました。

また、コマツ(6301)と日立建機(6305)が大きく値を下げ、三井不動産(8801)など不動産株も冴えない値動きとなっています。

その他では、前日に社名を変更したZOZO(3092)が▲6%超安の急落となったことが注目を集めました。

新興市場では、サンバイオ(4592)とCYBERDYNE(7779)が大幅安となり、ユーザベース(3966)やシェアリングテクノロジー(3989)も大幅下落で引けました。また、時価総額が最大のメルカリ(4385)も大幅続落となっています。一方、そーせいグループ(4565)が小幅上昇となり、ミクシィ(2121)も大きく値を上げました。

葛西 裕一