その日の仕事がきっちり終わったあと、飲み会で飲むお酒は、格別に美味しいですよね。

さて、飲み会といえば、当たり前のように居酒屋などにみんなで集まるものをイメージしますが、最近「オンライン飲み会」というものが、若者の間でひそかに流行っているようです。上司に飲み会に誘われても断る若者が多い現代において、オンライン飲み会の何が若者を惹きつけるのでしょうか?

すでにアプリまである!

「オンライン飲み会」とは、その名の通りSkypeやLINEを用いて、オンライン上で飲み会を開くことを指します。ちまたにはすでにオンライン飲み会用のアプリもあり、若者の間で浸透しつつある文化のようです。

実は、この「オンライン飲み会」には、彼らにとってさまざまなメリットがあるそうなのです。

メリット1:飲み会特有の「余計な風習」がない

実は、オンラインで行うことで、今まで当たり前にあった、飲み会特有のめんどうな風習を行う必要がなくなるのです。

たとえば「とりあえずビール」。言うまでもないことですが、ビールが好きな人もいれば、嫌いな人もいますよね。特に若いうちは、ビールの美味しさがあまりわからないという人たちも少なからずいます。

しかし、こういった実態を理解することなく普通に行われているこの風習も、直接会う必要のない「オンライン飲み会」ならなくなります。一杯目からカルーアミルクを飲んでも大丈夫なんです。

他にも、「お酒を注ぐ時はラベルが相手に見えるように」といった、正直「それ意味あるの?」と思うような風習も行う必要がなくなります。

メリット2:お酒に弱い人も損をしない

居酒屋での飲み会があまり好きではない人の意見で、比較的よく見られるのが、「支払いで損をすること」です。

「何でお酒をあまり飲まなかった私が、バカみたいに飲んでフラフラのお前らの飲み代も割り勘しなければいけないのか」

というような声は根強くあります。

一方、「オンライン飲み会」では、自分で自分の食べ物とお酒を用意するので、当然、他の人のものにお金を払う必要は一切ありません。自分がほしいものを、ほしいだけ用意すればいいのです。

メリット3:人間関係がめんどくさくない

「上司がめんどくさい」は、かつてのように部下が上司に誘われてお酒を飲みに行き、仕事や人生の話を聞く「飲みニケーション」が減った原因ともいえます。これに関しては、ネット上では、

「仕事が終わって疲れてるのに、上司から説教されたくない」
「勤務時間外に、わざわざ直属の上司の仕事論や家庭での愚痴を聞きたくない。飲み会の時間に残業代を出してほしい」

と、特に若者の不満が噴出しているようです。

飲みに行きたい上司と行きたくない部下

このように、若者が飲み会に参加しなくなった理由にも納得できますが、一方で、同じ若い世代からも、「上司と飲み会に行くことで得られるものもあるよ」という意見もあります。たとえば、

「他の社員がいる前では言いづらいような仕事の話もある」
「お酒が入った状態で話すことで仲が深まり、仕事上のコミュニケーションも円滑になる」
「タダ酒が飲めるんだし、多少、めんどい話を聞くぐらい安いもの」

といった意見です。

昔のように、上司と部下という上下関係を利用して、無理に飲みに連れていくような場面は確実に減っています。当たり前ですが、好きな人が、それぞれ好きなやり方で飲めばよいのです。ただ、上司も部下も、お互いの世代の考え方とか空気感を知っておくのは、悪いことではないでしょう。

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