日経平均株価は27年ぶりの高値圏、さらなる上昇に期待も

2018年9月30日 テクニカル分析

日経平均は2万4000円台を回復。一時、年初来高値を更新

2018年9月28日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日より323円30銭高の24,120円04銭となりました。取引時間中には一時、今年1月23日の取引時間中の高値(24,129円)を超え、1991年11月以来ほぼ27年ぶりの高値圏を付けました。

背景には米国株が好調なことに加えて、外国為替市場で円相場が年初来の安値圏で推移していることが挙げられます。自動車をはじめ、輸出関連企業の銘柄が広く買われました。

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今週以降の動きはどうなるでしょうか。大きく懸念されるのは、日米の通商政策の行方です。26日には安倍首相とトランプ米大統領との首脳会談も行われました。会談では、トランプ氏が標的として掲げていた自動車への追加関税がひとまず回避されたものの、新たな2国間協議の交渉開始が合意されたことから、農産物の関税引き下げなどに警戒感が広がっています。

足元の日本株の好調は、ドル高・円安に支えられています。米連邦準備制度理事会(FRB)が26日まで開いた連邦公開市場委員会(FOMC)では、今年3回目の利上げが決まりました。今後も緩やかに利上げを進めるとの方針が確認されたことが円売り・ドル買いにつながり、28日にはニューヨーク外国為替市場で円相場は続落し、1ドル=113円65~75銭と昨年12月以来9か月ぶりの安値を付けました。

今週は、経済指標の発表が多く、内容によってはさらに円安が進む可能性があります。1日には7-9月期日銀短観、米9月サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況指数。2日にはパウエルFRB議長講演、5日には米雇用統計の発表などがあります。

中国は国慶節(建国記念日)の連休で市場は1週間休場ですが、期間中、延べ7億人以上が国内外に旅行に出かけるとされ、デジタルカメラなどの販売も左右することから、グローバルにビジネスを展開する企業の経営にも影響を与えそうです。

2万3000円がサポートラインに変わり、さらなる上昇に期待

先週の動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。前週は長い陽線から始まり、その後も窓をあけて上昇。その窓を埋めることもなく、週末にかけてさらに伸びています。

9月7日から急上昇を続けていることから、先週初は上昇一服といった様子でした。ずっと5日移動平均線に下値を支えられるように上昇してきましたが、27日には5日移動平均線を割り込みました。ところがその後下落は続かず、むしろ窓をあけて上昇しました。

7月の中旬から25日線、75日線、200日線が収れんするもみ合いが続いていましたが、足元では、それぞれが扇型に大きく開き、強い上昇トレンドのチャートになっています。これまで何度も跳ね返されていた2万3000円の壁が、しっかり下値サポートラインに変わりました。今週以降のさらなる上昇にも期待がかかります。

これまでの上値めどは、1月23日の高値(24,129円)で、ここは年初来高値にもあたります。28日にはザラバで24,286円まで上がり、年初来高値を更新しました。このあたりは実に、1991年11月以来ほぼ27年ぶりの高値です。今週、まずは、年初来高値を再び更新できるかどうか見極めたいところです。終値ベースで高値を更新できれば、足場も固まり、さらに上値を狙う展開になるでしょう。

急上昇が続いていることから、RSIなどのオシレータ系の指標は「買われずぎ」と過熱感を示しています。ただ、強いトレンドが発生している場合には、「買われすぎ」の状態が続きながら、一段上、また一段上へとステージが上がっていきます。その点では逆に、押し目買いも狙いにくいところです。足元の下値めどであり、18日と19日の間の窓埋めとなる23,420円あたりが押し目買いの好機になりそうです。

下原 一晃

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下原 一晃

マーケティング会社、リクルートなどを経て、PRプランナー・ライターとして独立。
株式投資、投資信託をはじめとする資産形成や、年金、相続などに関する情報提供を行っている。あわせて、個人投資家がテクニカル理論を身に付けるためのヒントや知識の紹介にも取り組んでいる。
日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト(CMTA)。