3. 公的年金以外の老後の備えとは
厚生年金について確認しましたが、老齢年金は受給開始から生涯受給できる点がメリットです。
そのため、国民年金のみの方は付加年金や国民年金基金(併用不可)を検討したり、厚生年金に加入する働き方を検討したり、厚生年金の方は収入を増やす方法を考えたりなどするとよいでしょう。
一方で、公的年金以外の備えも重要です。
公的年金以外の老後資金準備としては預貯金のほか、個人年金保険やiDeCoといった私的年金、新NISAを利用した資産運用など、その選択肢は増えています。
iDeCoや新NISAであれば運用益に対する約2割の税金が非課税になりますから、資産運用をはじめる方の選択肢としてよいでしょう。
資産運用はリスクがあるので、しっかりと情報収集をして、とれるリスクの中で自身が納得のいく運用をすることが大切です。
リスクを考えると資産運用はしない方がいいと考える方もいるでしょう。
資産運用をしなければ元本割れはしませんが、インフレに対応できなかったり、資産運用であれば自分だけでなくお金に働いてもらうことができますがそれができずに収入を得る選択肢が少なくなったりなどのリスクもあります。
現代は60歳を超えても働く人が多く、「働けるだけ働けばいい」と考える方もいますが、自身で働くしか収入がないこともまたリスクの一つです。
老後資金対策の選択肢はいくつもありますから、それぞれのメリット・デメリットを考えて自身に合った対策を検討してみてください。
参考資料
宮野 茉莉子