2025年2月21日に総務省が発表した1月の生鮮食品を除く総合指数は、前年同月比3.2%上昇。今年も物価上昇の1年となりそうです。

来年度の公的年金は増額が決定していますが、2024年度から+1.9%です。物価上昇のペースには追い付いていません。

老後の生活を支える大切な収入源となる年金ですが、年金生活者の暮らしぶりはどのような状況なのでしょうか。

本記事では、年金受給世帯にスポットを当て、年金額や生活費、貯蓄額の実態について迫っていきたいと思います。

1. 2025年も値上げが続く?物価が2024年を上回る可能性も

帝国データバンクの調査によると、主要な食品メーカー195社を対象とした価格改定の傾向において、2024年の値上げ品目数は累計で1万2520品目に達しました。

さらに、2025年には年間で1万5000品目から2万品目の値上げが見込まれています。

【写真1枚目/全6枚】値上げ品目の推移。次の写真でわかる「年金だけで100%生活している高齢者世帯は41.7%」という現実

値上げ品目の推移

出所:帝国データバンク「定期調査:「食品主要195社」価格改定動向調査―2024年通年/2025年見通し」

昨年は2023年と比べて価格の上昇が緩やかになりましたが、今年は再び「値上げ」の問題が浮上すると予想されています。

現役世代にとって、日々の生活費が増える中で「老後のために貯金を」と言われても、実際にそれを実行するのは難しいことが多いでしょう。

重要なのは、現状をしっかりと理解し、無理のない範囲で必要な分を計画的に準備することです。

次章では、現在のシニア世代の生活状況について詳しく見ていきます。