株式市場の振り返り-日経平均株価はかろうじて5日続伸、一時▲90円安へ急降下の場面も

2018年9月20日(木)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 23,674円(+2円、+0.01%) わずかに5日続伸
  • TOPIX 1,787.6(+1.9、+0.1%) わずかに5日続伸
  • 東証マザーズ総合指数 1,026.0(▲4.3、▲0.4%) 4日ぶり反落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,090、値下がり銘柄数:932、変わらず:86
  • 値上がり業種数:19、値下がり業種数:14
  • 年初来高値更新銘柄数:66、年初来安値更新銘柄数:4

東証1部の出来高は16億7,342万株、売買代金は2兆9,830億円(概算)となり、いずれも前日より微増となりました。米中の貿易戦争懸念は残るものの、欧米市場の上昇などを好感したリスクオンモードが続きました。

売買代金は週明け以降、3日連続で3兆円に迫る水準となっています。

そのような中、日経平均株価はやや不安定な値動きとなりました。寄り付きからプラス圏で推移したものの、前場の半ばに一瞬マイナス圏に沈むなど方向感に乏しい展開が続きました。さらに、後場の半ばに一時+109円高まで上昇しましたが、その30分後には一時▲90円安まで急降下する場面も見られています。

結局、大引けにかけて失速した結果、わずかな上昇に止まりましたが、かろうじて5日続伸で引けています。

なお、TOPIXも同じような値動きとなり、こちらも5日続伸となりました。

東証マザーズ総合指数は4日ぶり反落、売買代金は6日連続で1,000億円割れ

東証マザーズの出来高は5,706万株、売買代金は869億円となり、いずれも前日より減少しました。個人投資家の物色意欲に一巡感が強まった結果、売買代金は6日連続の1,000億円割れとなりました。また、売買高も急減しており、投資マインドが再び冷え始めた懸念が残ります。

なお、総合指数は小幅下落となり、4日ぶりの反落となりました。終値で1,000ポイントの大台は維持しましたが、今後の動きが注目されます。

任天堂が一時+5%高の急騰、新興市場ではそーせいGが連日の大暴落でストップ安

個別銘柄では、ファーストリテイリング(9983)が大幅反発となり、ファナック(6954)、ユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)、資生堂(4911)なども堅調に推移しました。

また、コマツ(6301)と日立建機(6305)が揃って急騰し、安川電機(6506)、ダイフク(6383)、オークマ(6103)など機械株も買い戻されています。さらに、リクルートホールディングス(6098)とアステラス製薬(4503)は連日での年初来高値更新となっています。

その他では、開催中の東京ゲームショーを背景に任天堂(7974)が一時+5%高の急騰となり、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)など銀行株も大幅続伸となったのが目を引きました。

一方、ハイテク株が総じて軟調に推移する中、連日の高値更新が続いてきたソニー(6758)が大幅反落となり、東京エレクトロン(8035)なども大きく値を下げました。

また、村田製作所(6981)や日本電産(6594)など電子部品株も安く推移し、シャープ(6753)やパナソニック(6752)も売られたようです。

その他では、トヨタ自動車(7203)やスズキ(7269)など自動車株の一角も冴えない値動きに終始しました。

新興市場では、認知症向け治療候補薬の開発中断を発表したそーせいグループ(4565)が連日の大暴落でストップ安となり、年初来安値を更新しました。

一方、アンジェス(4563)とドリコム(3793)がいずれも値を飛ばしてストップ高で引けています。また、時価総額が最大のメルカリ(4385)も小幅上昇となりました。

葛西 裕一