株式市場の振り返り-日経平均株価は3日続落、薄商いの中で方向感を欠く

2018年9月4日(火)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 22,696円(▲10円、▲0.1%) 3日続落
  • TOPIX 1,718.2(▲2.0、▲0.1%) 4日続落
  • 東証マザーズ総合指数 1,045.3(+11.9、+1.2%) 反発

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:838、値下がり銘柄数:1,169、変わらず:98
  • 値上がり業種数:12、値下がり業種数:21
  • 年初来高値更新銘柄数:22、年初来安値更新銘柄数:70

東証1部の出来高は10億6,239万株、売買代金は1兆8,054億円(概算)となり、いずれも前日並みでした。特段のニュースがなかったことに加え、米国がレイバーデーの3連休で市場参加者が少なかったことにより、前日に続いて閑散な商いとなりました。売買代金は連日で2兆円を下回っています。

そのような中、日経平均株価は方向感に欠ける値動きとなりました。寄り付き直後から値を下げ、前場の序盤には一時▲95円安まで下落したものの、前場の終盤には一時+47円高まで切り返す場面が見られました。しかし、後場に入るとマイナス圏での推移となり、結局はプラス圏へ浮上することなく3日続落で引けています。ただ、大きく売り込まれることはありませんでした。

なお、TOPIXも同じような値動きで終わり、こちらは4日続落となりました。

東証マザーズ総合指数は反発、売買代金は再び1,000億円を上回る

東証マザーズの出来高は6,452万株、売買代金は1,009億円となり、いずれも前日より微増となりました。売買代金も大きな盛り上がりには欠けましたが、それでも1,000億円を回復するなど、個人投資家の物色意欲に回復の兆しが出ていることに変わりはないと見られます。

また、総合指数も反発となり、1,000ポイント台を固めつつあるようです。今後は、このまま1,000ポイント台を維持し、さらに1,100ポイントを狙うのか注目されましょう。

花王が年初来高値を更新、パナソニックは3日連続で年初来安値更新

個別銘柄では、日東電工(6988)が大きく値を下げ、前日まで4日連続で年初来高値を更新していた塩野義製薬(4507)も小幅下落となりました。

また、自動車株に下げ止まりの気配が見られず、マツダ(7261)が年初来安値を更新し、三菱自動車(7211)、ホンダ(7267)、SUBARU(7270)も下落して引けています。さらに、ブリヂストン(5108)や住友ゴム工業(5110)などタイヤ株も年初来安値を更新しました。

その他では、主力ハイテク株の一角も売られ、パナソニック(6752)が3日連続で安値更新となり、日立製作所(6501)も年初来安値を付けたことが目を引きました。

なお、顧客への不正融資事案が判明した東証1部上場の不動産会社TATERU(1435)は▲25%弱安の暴落となり、連日のストップ安となりました(前日も▲25%弱安)。ただ、前日とは異なり、他の不動産株への波及はほとんど見られませんでした。

一方、花王(4452)が値を上げて年初来高値を更新し、資生堂(4911)も大幅高となりました。

また、ユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)やドンキホーテホールディングス(7532)など小売株の一角が大幅上昇となっています。なお、前日に急落したルネサスエレクトロニクス(6723)は反発となりましたが、やや力強さに欠けた上昇に止まりました。

新興市場では、サンバイオ(4592)が一時▲16%超安のストップ安まで暴落し、終値も▲13%超安となりました。一方、時価総額が最大のメルカリ(4385)は反発し、そーせいグループ(4565)も大きく値を上げて引けています。

葛西 裕一