オンコリスバイオファーマ、上期売上高は0.9億円 第三者割当増資を開始

2018年8月3日に日本証券アナリスト協会主催で行われた、オンコリスバイオファーマ株式会社2018年12月期第2四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。IR資料

スピーカー:オンコリスバイオファーマ株式会社 代表取締役社長 浦田泰生 氏

がんのウイルス療法を主軸とするパイプライン

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浦田泰生氏:本日は猛暑の中、みなさまお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。本日、2018年度12月期の中間決算を発表いたしました。その状況と会社の状況につきまして、本日はお話し申し上げたいと思っています。

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ご存じのように、当社は「テロメライシン」というがんのウイルス療法を実現化させようということで、がんばっています。がんの治療だけではなく、がんの早期発見を目指しました「テロメスキャン」のプロジェクトも走っています。さらには、アメリカの企業と共同で、第2世代の「スーパーテロメライシン」にも現在取り組んできています。

2018年12月期通期業績見通し

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まず、決算でございます。細かくて申し訳ないんですけれども、年度の売上目標が2億3,000万円でございまして、この中期は昨年度と比べまして、ほぼ同じ売上目標できています。今年の通期の営業利益等につきまして、だいたい14億円ぐらいの赤字を見込んでいまして、前期と比べますと、赤字幅が若干増えるわけでございます。

これはすべて、研究開発費あるいはライセンス等の費用に使っていくということで、若干伸びがあるということでございます。さらには、臨床試験の成績が……どんどん臨床試験が進んでいますので、そのぶんが上に出ているということでございます。今年度の売上(目標の)2億3,000万円は、去年とだいたいほぼ同じ売上であると考えています。

2018年12月期上半期 業績

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この上期の状況でございますが、ご覧のように、売上高は9,000万円でございました。昨年度の1,900万円に比べると、上振れているわけでございますけれども。この内訳は、当社と共同開発をしています台湾のMedigen Biotechからの研究開発協力金での受領のお金が、ほとんどでございます。

それによりまして、営業利益が6億4,000万円の赤字。当期純利益も、ほぼ同じ状況でございます。前年同期に比べますと、若干赤字幅が増えている。これは、研究開発が進んでいる状況でございます。

2018年12月期上期 アチーブメントと進捗

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今年度上半期のアチーブメントということで、列挙をしてございます。

一番上に「テロメライシン」がございまして、まずメラノーマ・フェーズ2。これは前回もお話ししたように、アメリカ合衆国でメラノーマの治験が非常にコンペティティブになっているということで、残念ながら当社もその中に入りまして、なかなか進捗が思わしくない3施設の追加がほぼ決まっています。なんとか年内に、10例程度の結果を出して、実際に「テロメライシン」で、がんを溶かす。それによって、全身のがん免疫が上がるかどうかを確認していきたいと考えています。

それから、当社が今、主眼でやっています食道がんでございますけれども、これは日米で開発が進んでいまして、離れて開発をやっていて(動きが)見にくいんですけども、国内でのフェーズ1につきましては6例やる予定で、今のところは4例まできています。

あと2例が年内に入れば、国内のフェーズ1が終わりまして、いよいよPMDAとの本相談が間もなく始まるんですけれども。年内にその相談事項が終われば、来年からはフェーズ2、あるいは最終段階の臨床試験に移る運びになっています。

それから、肝臓がんにつきましては、台湾・韓国でやっていまして、最終Cohortまできています。今日のお話ですと、あと1例入れば、この肝臓がんはすべて臨床試験が終わる状況になっているようでございます。

それから、食道がんを中心とした国立がんセンターでの臨床試験。これは「ペムブロリズマブ」……チェックポイント阻害剤の併用試験でございますけれども、これも非常に順調に進んでいまして、Cohort2が進んでいます。もうすでに6例の投与が終わって、あと7例目・8例目ぐらいがほぼ見込みがついたとうかがっています。来年ぐらいには、これをもう発表できるのではないかと考えています。

それから、ここにはございませんけども、岡山大学での食道がんの臨床研究。これもこの上半期ですべて組み入れ、それからフォローアップが終わりまして、昨今(2018年)7月19日に臨床腫瘍学会で発表されたことがございました。

それからもう1つは、アメリカのコーネル大学でございますけれども。こちらでも国立がんセンターとほぼ同じプロトコールで、ただしアメリカと日本では、食道がんの質が違いますという状況にきております。

それから、この6番目に書いてありますけれども、Stabilitech社というイギリスにあるウイルスとかワクチンの安定化製剤を作る会社なんですが、こことの契約が結ばれました。「テロメライシン」は、現在はマイナス60度以下で保存する製剤を作っているんですけれども。

今後は、製剤を切り替えることができれば、だいたい4度ぐらい、冷蔵庫ぐらいに入れておけば、冷凍庫ではなくて冷蔵庫で保存ができるようになるといった、臨床現場でも簡便に使える製剤が将来にはできるということで、当社の製剤特許もこれで15年から20年ぐらい伸びるわけでございます。

それから、次に「テロメスキャン」でございますけれども、こちらもいくつか臨床試験の結果が出たり、あるいは新しい展開に向かっています。とくに、大阪大学の一環でございます大阪警察病院と進めてきました、膵臓がんの腹腔内のがん細胞の検出。

これは、いわゆる膵臓がんの術後の予後をどのようにコントロールするか、非常に重要な試験でございますけれども、こちらのフィジビリティも終わりまして、いよいよ大阪大学の関連施設との大きなコラボレーションになっていく段階にきています。

それから順天堂大学とも、肺がんを中心としたコラボレーションが進んでいまして、我々の「テロメスキャン」のCTCという血液中循環がん細胞の検出におきまして、唯一問題であったスループットの改善といったものが、現在順天堂大学さんとの共同研究で改善してきていまして、年内になんとか結論を出したいと考えています。

それからあとは、島根大学と新しい共同研究を行っています。こちらも、女性の子宮頸がんというがんがあるんですけども、非常に若齢の女性の方が発症することが多いんですけれども、子宮頸がんの検査は非常に大掛かりになるわけでございます。我々の検査を使うと、血液を採るだけでその判定ができるということで、ちょうど共同研究がはじまるところでございます。

それから、「OBP-801」というエピジェネティック抗がん剤ですけれども、こちらがフェーズ1の途中でDLT(Dose Limiting Toxicity)が出てまいりまして、このCohort3で治験を止めました。

これは、我々が目指していた血中濃度はすでに達成しているということで、今後単独での治療というよりも、例えばチェックポイント阻害剤との併用といったもののプロトコールに切り替えて、次のフェーズ1bに向かっていきたいと考えています。

それ以外にも、京都府立医科大学の眼科学教室との共同研究によりまして、緑内障の術後のケア、あるいは実際に加齢性黄斑変性症……AMDと呼ばれていますけれども、こちらへの治療効果が見られたということで、特許の共同出願をしています。

こういったところが、主なアチーブメントでございます。それ以外には、現在SMBC日興証券さまと第三者割当増資を行っている状況でございます。それから、アンリーシュ社というアメリカのベンチャーでございますが、「スーパーテロメライシン」を作りましょうということで、出資をしています。

こういったことが、上半期のアチーブメントでございました。

2018年12月期上期経費の予実差異

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その結果、まだ実際には6億円ぐらいしか使えていないんですけれども、研究開発費の遅れが、これはひとえにメラノーマの臨床試験が遅れているところが一番大きいところでございますけれども、もうすでに施設を増やすということで、担当医等の合意も得られていますので、なんとか年内に研究開発費を挽回していきたいと考えています。

以上が、中間決算でございます。

記事提供:ログミーファイナンス

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