4. 高額療養費の引き上げが検討中
医療費が高額になったとき、1ヶ月あたりの自己負担を一定額に抑えられる制度が「高額療養費制度」です。どの公的医療保険に加入していても、高額療養費制度が適用されます。
厚生労働省は、高額療養費制度の上限額を引き上げる議論を進めています。
高額療養費の上限額が引き上げられると、患者一人あたりの上限額が増える、つまり医療費の自己負担額が増えることを意味します。
特に医療機関を受診する回数が増える高齢者ほど、影響が出ると考えられるでしょう。高齢者人口が増えて医療費負担が増加すると、今後も保険料負担や窓口負担が増える事態は想定されます。
負担が増えれば、自由に使えるお金が減ります。健全な家計運営をするためにも、社会保険料や自己負担の割合がどのように変化するのか知っておくことは大切です。
5. まとめにかえて
高齢者の方の生活を支える後期高齢者医療制度ですが、昨今は負担増の制度改正が行われており、今後も行われる可能性があります。現役世代の負担を軽減し、社会保険制度の質を維持するためには、財源の確保が欠かせないためです。
日本は今後も少子高齢化が進んでいくと考えられる以上、負担増は避けられないでしょう。
政府ではどのようなことが議論されているのか、どのような改正が行われる予定なのか、最新情報を確認しましょう。
参考資料
柴田 充輝