1.2 【特徴2】手数料や税金を考えたうえで検討する
多くの方が資産運用で見落としがちになるのは「手数料」や「税金」です。
いくら投資先の運用が好調でも、手数料や税金が高いと、手取りの利益が少なくなってしまいます。
お金持ちの方は「コスト」に対してシビアに向き合う傾向にあるため、資産運用を行ううえで、手数料や税金がどれくらいになるのか、とても気にされている様子でした。
たとえば、金融商品の手数料は、取り扱っている金融機関や、サービス内容などにより異なります。
また、資産運用を行い得た利益に対して、通常20.315%の税金がかかってきます。
しかし、新NISAの制度を活用すると、通常20.315%かかる税金は、非課税となるメリットがあります。
このように、手数料や税金について、お得な選択肢を知っているかどうかで、資産運用の手取り額が変わってきます。
手数料や税金、制度などは、時代の流れによって変化する傾向にあるため、お金持ちの方は資産運用に関する最新の正しい情報を常に取り入れようとされていました。
1.3 【特徴3】投資先の特徴をしっかり把握する
株式や投資信託、債券など、金融商品だけでも投資先の種類はたくさんあります。
それぞれ特徴やリスクとリターンの度合いが異なるため、お金持ちの方はしっかり把握するまで決断することありません。
なかには、専門家に意見やアドバイスを求めたうえで、ご自身で金融商品ごとの特徴をしっかり読み込み、どのようなリターンが期待できて、リスクはどの程度考えられるのか細部まで確認する方もいらっしゃいます。
また、資産運用におけるポジティブな面に目を向けるだけでなく、売却するタイミングや手数料を知ることも大切です。
そのため、お金持ちの方は何かあったときに備えて、「解約手数料はいくらかかるか」や「途中解約した場合、手数料分を引いて利益が期待できるのは何年後になるか」というところまで、抜け目なくしっかりと確認されます。
資産運用をしたあと、どのような判断で行動に移したらいいのか見極めるために、情報収集をしっかり行う様子が印象的でした。
ここまで、証券会社の元富裕層担当社員であった筆者の経験をもとに、「お金持ちの資産運用」の特徴についてまとめてきました。
では、日本の富裕層の世帯数や、保有している資産規模はどれくらいでしょうか。次章で詳しく見ていきます。