3. 富裕層向けサービスから見る富裕層の消費動向
さらに、富裕層の間で人気のある商品やサービスは、富裕層の消費動向として関心が高いと考えることができます。具体的には、下記のようなものが挙げられます。
3.1 プライベートバンク
プライベートバンクとは、富裕層の顧客を対象にして、資産管理を包括して支援する金融サービスを提供する銀行を指します。
専門家によって、自分の資産状況に合った資産運用をしてもらうことができるというメリットがあります。
3.2 外商サービス
一般的に年間で一定額以上の買い物をする富裕層の顧客向けに、百貨店などの販売員が家に出向いて販売を行うサービスです。
近年は、若年層の富裕層を対象にしたメッセンジャーアプリなどによる外商サービスも開始しています。
3.3 特別感のある旅行プラン
富裕層向けの高級路線の旅行プランとしては、単なる旅行ではなく、特別感のある高付加価値な特典や希少価値の高い体験などを付与したものであることが多くあります。
このように、富裕層向けのサービスには日常と比較して特別感を得られるものや、貴重な体験が得られるものが多く、そういったニーズが富裕層の間であることがうかがえます。
4. おわりに
「富裕層」という言葉から、毎日を贅沢に過ごしてお金の心配をしていない人々のことを指していると想像をする人も多いのではないでしょうか。
しかし、日本の富裕層には、日常的な消費においては堅実な考え方の人が多く存在します。その反面、自身が大切だと感じることや、自分の価値を高めることに対してお金を使うことを惜しみません。
このような姿勢から、私たちも学ぶべき点があるのではないでしょうか。富裕層と呼ばれる人たちの生活の裏にある生き方や考え方を知ることで、私たちにも資産形成を考える上での一つの要素となるのではないかと思います。
参考資料
- 内閣府「国民生活に関する世論調査(令和5年11月)」
- 株式会社野村総合研究所「野村総合研究所、日本の富裕層は149万世帯、その純金融資産総額は364兆円と推計 | ニュースリリース | 野村総合研究所(NRI)」
- Black Card Ⅰ 株式会社「ラグジュアリーカード会員 ライフスタイルに関する調査」
- 厚生労働省「2021(令和3)年 国民生活基礎調査の概況」
斎藤 彩菜