LIMO編集部が、過去1週間でよく読まれた記事を集計し、その中から厳選したコンテンツを「見逃し配信」としてお届けします。ご参考にしていただければ幸いです。 (初公開日:2024年11月18日) |
衆議院選挙で争点となった「年収103万円の壁」の見直しについて、協議が進められています。
年収の壁は「103万円」以外にもいろいろあるため、よくわからないという人もいるでしょう。
この記事では、年収103万円の壁が撤廃されたらどうなるかについて解説します。
ほかの年収の壁についても紹介しますので、働き方を選択するときの参考にしてください。
1. 「年収103万円の壁」が撤廃されたらどうなる?
最初に「年収103万円の壁」の意味を確認したうえで、壁撤廃の影響などについて解説します。
1.1 「年収103万円の壁」とは
「年収103万円の壁」は所得税に関するものですが、2つの意味があります。
1つ目は、年収103万円を超えると本人に「所得税」がかかることです。年収から給与所得控除(55万円)と基礎控除(48万円)を差し引いて所得が発生すると、所得税がかかります。
2つ目は、配偶者が「配偶者控除」を受けていたり親が「特定扶養控除」を受けていた場合、年収103万円を超えることによって控除が受けられなくなり、配偶者や親の税金が上がることです。
1.2 撤廃が協議される理由
国民民主党などが「年収103万円の壁」撤廃を主張する理由は、主婦や学生などがこの壁を意識して勤務時間を抑制しているからです。
物価上昇にともなってパートやアルバイトの時給も上昇傾向にありますが、103万円を超えないように勤務時間を減らす主婦らが多数います。
少子高齢化による人手不足が深刻化する中、103万円の壁を意識した働き控えは企業に悪影響を与えています。
また、世帯収入の増加が抑えられること、女性の社会進出が停滞することなどが問題です。