将来のお金はどうする?「つみたてNISA」が若い世代にじわり人気

「つみたてNISA」が50歳未満の若い世代に支持される

金融庁は2018年7月2日、同年3月末時点の「NISA口座の利用状況調査」を発表しました。この調査によると、同時点でのNISA口座数は、「一般NISA」が1,117万1,893 口座、「つみたてNISA」が50万7,462口座と、まだ大きな開きがあります。

ただし、「一般NISA」が2014年1月にスタートしたのに対して、「つみたてNISA」は2018年1月に始まったばかりです。調査が行われた3月末まで3か月間の新規口座開設数を見ると、「一般NISA」約18万口座に対して、「つみたてNISA」約51万口座と、3倍近くになっています。

続きを読む

さらに、口座開設者の傾向を見ると、一般NISAでは50歳未満が約3割なのに対して、「つみたてNISA」では50歳未満が6割強になっており、比較的若い層に支持されていることがわかります。

そもそもNISAとは何か。その3つの種類とは?

「NISA(Nippon Individual Savings Account:ニーサ)」は、2014年1月にスタートした、個人投資家のための税制優遇制度です。通常、株式や投資信託などの金融商品に投資をした場合、これらを売却して得た利益や受け取った配当に対して20.315%(20%+復興特別所得税)の税金がかかります。

ところが、「NISA口座(非課税口座)」内であれば、毎年一定金額の範囲内で購入した金融商品から得られる利益が非課税になります。2016年度からは「一般NISA」に加え、未成年者(0~19歳)を対象とした「ジュニアNISA」も始まりました。また、2018年1月からは「つみたてNISA」も加わりました。

「つみたてNISA」はその名のとおり、定期的に継続した買付(積立)で投資を行う場合に、利益・分配金が非課税となります。非課税枠は毎年40万円ですが、非課税期間が最長20年間と長く、このため、非課税投資枠は20年間で最大800万円になります。

ただし、「一般NISA」は、非課税投資枠を繰り越すことができますが、「つみたてNISA」は、未使用分があっても翌年以降への繰り越しはできません。また、「つみたてNISA」は、投資対象商品がかなり限られています。

というのも、「つみたてNISA」は、特に少額からの長期・積立・分散投資を支援するのが大きな目的です。このため、「一般NISA」であれば、国内上場株式、REITなどにも投資できますが、「つみたてNISA」は、手数料が低水準、頻繁に分配金が支払われないなど、長期・積立・分散投資に適した公募株式投資信託と上場株式投資信託(ETF)に限定されています。

「一般NISA」と「つみたてNISA」のどちらを選べばいい?

今は人生100年時代とも言われます。老後の備えにこれから投資を始めようと考えている人もいるでしょう。

ここで大きな問題が一つ。それは、「一般NISA」と「つみたてNISA」とで、併用、すなわち両方の口座を開設することはできないということです(年ごとに変更することが可能)。どちらか一つを選ばなければなりません。どちらを選ぶべきでしょうか。

結論から言えば、若い世代の人で、長期で資産形成を目指すなら「つみたてNISA」がいいでしょう。

「つみたてNISA」の投資方法は、その名のとおり、「毎月」「2か月に1回」「半年に1回」など、定期的に一定金額の買い付けを行う方法(積立投資)に限られています。証券会社によっては「毎週」「毎日」といった頻度で買い付けができるところもあります。

このように、定期的に一定金額を購入していくのは、一括で購入するよりリスクの分散が図れるという特長があります。

「つみたてNISA」の非課税枠は毎年40万円なので12で割れば月間3万円あまりになります。前述した「NISA口座の利用状況調査」によれば、毎月1万円以下の少額で利用する顧客が多い金融機関もあるとのこと。まさに毎月コツコツとつみたててて資産を増やしていけるのが「つみたてNISA」の特色です。

一方で、年間40万円以上など、ある程度のまとまった金額が投資でき、一定のリスクを取って、お金を増やしたいなら「一般NISA」のほうが株式などのラインアップが豊富でいいでしょう。

上山 光一

ニュースレター

PR

金融・ビジネス分野のテーマを得意とする。ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)保有。