全国で店舗を急拡大しているコンビニジム「chocoZAP」。すでに47都道府県への出店を完了し、2024年8月末時点で店舗数は1600店、会員数は127万人を突破しています。
chocoZAPの魅力は月額3278円というコスパの良さに加え、ジムだけでなくカラオケやランドリーなど幅広いサービスを追加料金なしで提供していることです。
特に2024年3月に発表した「chocoZAPメディカル」は、通常であれば数万円と高額のMRI検査やCT検査を、提携する医療機関で追加料金なしで受けることができる(受けられる検査はいずれかで、年に最大1回)とあって、大きなインパクトを与えました。
ただ、医療分野ゆえに「本当に大丈夫?」という不安の声も聞かれます。今回は実際に提携先である「新宿三丁目メディカルクリニック」を訪問し、同クリニックの木村祐子院長にchocoZAPメディカルへの本音やユーザーからの評判を聞きました。
2024年春に開設された「新宿三丁目メディカルクリニック」。同じフロアにあるchocoZAPと隣接している1/5
筆者撮影
1. 【chocoZAPメディカルの評判】ジム×医療によって健康を作る世界観に共感
新宿三丁目メディカルクリニックはchocoZAPメディカルの導入と合わせて設立されたクリニックです。以前のテナントは脳に特化した検査機関で、機材などは同機関から引き継いで使用しています。
付け加えておきたいのは、同クリニックはRIZAPグループには属しておらず、独立した医療機関ということです。今回のchocoZAPメディカルはあくまで提携によって運用されるものとなっています。したがって、検査は医療機関で行われ、chocoZAPメディカルでは一切の医療行為は発生しません。
前例のない提携内容ですが、木村院長は「これからの時代は病気を診るのではなく、症状が出る前に健康を作り上げるのが医者の役目」との考えを持っており、chocoZAPの「ライフログデータを医療と連携させれば、もっとユーザーを健康にできる」という世界観に共感したそうです。
新宿三丁目メディカルクリニックの木村祐子院長2/5
筆者撮影
2. 【chocoZAPメディカルの評判】実は導入している機材は大学病院レベル!
chocoZAPは「無人ジム」であること(現在、一部店舗ではプロのアドバイザーがサポートするサービスも展開中)も特徴ですが、提携する新宿三丁目メディカルクリニックは診療放射線技師が常駐しており、高度な医療サービスが提供されています。
通常では数万円のサービスがchocoZAP会員なら追加料金なしということもあり、機器の品質を疑ってしまいますが、木村院長によると「大学病院レベルの最新のものが使われている」とのことです。
新宿三丁目メディカルクリニックで使用されているMRI装置。3台を備えており、この規模は全国でもなかなかないとのこと。診療放射線技師も常駐している3/5
筆者撮影
「知り合いの医療関係者も見学にきますが、かなり驚かれております。価格的にもかなり高額な機材がこれだけの規模で導入されているというのは、現場を知る人間にとっては相当なインパクトです」(木村院長)
現在、新宿三丁目メディカルクリニックにはMRI装置が3台、CT装置が1台を備えています。装置の仕組み上、365日24時間休むことなく起動しておく必要があり、さらにメンテナンス費用も高額。その現実を知っているからこその驚きも含まれているようです。
3. 【chocoZAPメディカルの評判】アプリで簡単に予約&受付、検査も15分程度で完了
chocoZAPメディカルの魅力として手軽さもあげられます。予約と受付はアプリで完結し、MRIやCTによる検査にかかる時間も15分程度です。事前の診療や長い待ち時間はなく、前後の予定の空き時間に訪問することも可能です。
予約や受付はchocoZAPアプリで完結。短時間で検査を行うことができます4/5
筆者撮影
装置で撮影した写真は遠隔で読影医師とAIがダブルチェックし、1〜2週間で受診者自身のメールに結果が届きます。そこには「要検査」や「要受診」などのコメントや生活習慣の改善に関するアドバイスが記載されており、有所見の方や結果を見て健康相談したい方は、併設された診察室で院長が診察します。
診察では必要に応じて処方をしたり、食事や栄養、運動についてアドバイスを受けたりでき、場合によっては、より専門性の高いクリニックや大学病院との連携も行っています。
4. 【chocoZAPメディカルの評判】どんな人が利用している?
実際にchocoZAPメディカルを利用しているユーザーの傾向としては、MRIは50〜80代の方、CTは40代の男性が多いそうです。また、2024年5月からは利用できるサービスにエコー検査が加わり、こちらは女性から支持を受けています。
2024年5月からはエコー検査も受診可能なサービスに追加された5/5
筆者撮影
現在、chocoZAPメディカルと提携している場所は全国で同クリニックだけということもあり、東京観光のついでに立ち寄ったという遠方に住むchocoZAP会員も少なくないとのこと。国内版の医療ツーリズムのような流れもできつつあります。
5. 【chocoZAPメディカルの評判】自覚症状がなくても所見が認められるケースが2~3割
健康診断でMRI検査やCT検査を利用する人はごく一部で、症状が出てから病院を受診して検査を受ける人がほとんどです。木村院長はかねてから「健康な状態で検査することが望ましい」と考えていたそうですが、chocoZAPメディカルがスタートし、それが間違っていなかったことを身をもって実感しているといいます。
「健康だと自覚している方でもchocoZAPメディカルで検査してみたら、肺がんが見つかったり、脳梗塞が見つかったり、一定の確率で発見されているんです」。すでに受診者は1万人を超えており、膨大なデータが蓄積してきていますが、なんらかの所見が認められるケースは2〜3割にのぼるそうです。
「ある40代の女性は健康で喫煙歴がないのに肺がんが見つかりました。お話を聞くと、ご主人が喫煙者でその影響を受けておられる可能性も否定できません。ショックなことではありますが、もっと遅くに発見されていたら、転移して手の打ちようがなくなる可能性もありました」(木村院長)
6. 【chocoZAPメディカルの評判】今後は導入施設の広がりと新サービスに期待
「健康なら病院に行かない」という先入観は世代共通のものです。木村院長は「症状がなくてもMRI検査やCT検査を受診するという新しい流れを作ったことは大きなアイスブレイク」と評価します。
chocoZAP会員の中にはMRIやCTを受診するために入会している方もいるようです。年に1回の受診という制限がありますが、それでも月額が約3000円ならコスパが良いという判断です。
もったいないからという後付けの動機で運動する人もいて、それも運動を促進して健康な体づくりをサポートするというRIZAPとしては歓迎すべきところのようです。
RIZAPでは今後さらにデータを蓄積して、検査結果を踏まえた改善指導のサービスを用意していきたいというビジョンも描いています。chocoZAPメディカルの提携医療機関との広がりと合わせて、新しい展開にも期待したいところです。
参考資料
大蔵 大輔