1. 2024年スタートの「新NISA」

2014年に創設されたNISA(ニーサ:少額投資非課税制度)は少額からの投資のために作られた税制優遇制度。株式や投資信託などの投資で発生した利益が非課税になります。

2024年に大幅な制度拡充がおこなわれたNISA。読者のみなさんの中には、既に「新NISA」を活用した投資を始めているという人もいるでしょう。

1.1 NISAの基本

NISA口座は一人1口座しか開設することができません。また2023年までの旧NISA制度では、口座開設の際に「一般NISA(2014年創設)」または「つみたてNISA(2018年創設)」のどちらかを選ぶ必要がありました。

また非課税保有期間についても、一般NISAは5年、つみたてNISAは20年と、それぞれに期限が設けられていたうえ、年間投資上限は、一般NISAで120万円、つみたてNISAで40万円。非課税保有限度枠も、一般NISAは600万円、つみたてNISAは800万円と決まっていました。

1.2 NISA制度の新旧比較

2024年1月からスタートした「新NISA(正式名称「新しいNISA」)では、一般NISAを前身とする「成長投資枠」、つみたてNISAを前身とする「つみたて投資枠」の併用が可能に。

年間投資枠の拡大や、非課税期間・投資期間の無期限化、さらには口座開設期間の恒久化という形でパワーアップしています。

では「新NISA」のポイントを整理していきましょう。