1.1 非正規雇用と正規雇用にはどれほど差がある?

正規雇用と非正規雇用の比較

正規雇用と非正規雇用の比較

出所:国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査」をもとに筆者作成

〈正規雇用〉
平均給与:530万3000円
伸び率:1.3%

〈非正規雇用〉
平均給与:201万9000円
伸び率:0.7%

正規雇用の平均給与は530万円と平均を70万円ほど上回っています。

一方、非正規雇用の平均給与は201万円と平均の半分以下となっています。伸び率も正規雇用は1%以上の伸びを見せていますが、非正規雇用は0.7%と1%を下回る結果です。

正規雇用と非正規雇用では雇用形態が異なるため、給与にも差が生まれます。

しかし、非正規雇用の平均給与は2014年時点で170万円だったことを考慮すると、わずかな伸びでも順調に給与額は増えてきているといえます。

では、次章では平均給与を年齢別に確かめてみましょう。

2. 年齢別の平均給与に差はある?

国税庁の「民間給与実態統計調査」から、平均給与を年齢ごとに確かめてみましょう。

年齢階級別の平均給与

年齢階級別の平均給与

出所:国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査」

  • 19歳以下:112万円
  • 20〜24歳:267万円
  • 25〜29歳:394万円
  • 30〜34歳:431万円
  • 35〜39歳:466万円
  • 40〜44歳:501万円
  • 45〜49歳:521万円
  • 50〜54歳:540万円
  • 55〜59歳:545万円
  • 60〜64歳:445万円
  • 65〜69歳:354万円
  • 70歳以上:293万円

60歳代ごろまでは、年齢が上がるにつれて平均給与が高くなっています。最も高いのは、55〜59歳の545万円です。

定年間近ということもあり相応の役職を任されている人が多く、給与が高くなっていると推測されます。60歳代以降も300万円〜400万円程度の給与を受け取っていることから、定年退職後も働き続けている人は多いようです。

一方、高校卒業後すぐに働いている人が多い19歳以下や20〜24歳は、給与が低めになっています。2024年は初任給をアップする企業が目立ったこともあり、次回の調査では金額が多少増えている可能性もあるでしょう。

では、次章では平均給与を業種別に見てみます。