仕事のあり方として「正規雇用」もしくは「非正規雇用」かは話題に上りがちですが、実際にどの程度の割合が正規雇用か非正規雇用かが頭に入っている人は多くはないのではないでしょうか。今回は都道府県別の「非正規の職員・従業員」の割合について2018年7月13日に公開された総務省統計局の「平成29年就業構造基本調査」をもとに見ていくことにしましょう。

非正規の職員・従業員の割合とは

「非正規の職員・従業員」の割合とは、「会社などの役員を除く雇用者」に占める非正規雇用者の割合を言います。

「非正規の職員・従業員」の割合が高い都道府県

非正規雇用の割合が最も高いのが沖縄県で43.1%に及びます。次いで、京都府の42.5%。第3位は奈良県の41.1%です。

  都道府県 割合
1 沖縄県 43.1%
2 京都府 42.5%
3 奈良県 41.1%
4 富山県 33.1%
5 山形県 32.8%

若年者の「非正規の職員・従業員」の割合が高い都道府県

ここでいう若年者とは15~34歳の者をいいます。若年者の非正規雇用の割合が最も高いのが、沖縄県の44.4%。次いで京都府の41.6%、第3位が奈良県の37.9%となります。若年者も全体の非正規雇用の割合の高い都道府県と重複しています。

  都道府県 割合
1 沖縄県 44.4%
2 京都府 41.6%
3 奈良県 37.9%
4 香川県 26.1%
5 山形県 26.0%
5 福井県 26.0%

まとめにかえて

働き方改革も叫ばれる中、正規雇用がよいという考え方は今後は薄れていく可能性もありますが、労働者が望んで選択をした非正規雇用なのかどうかは議論すべきではあるでしょう。労働分配率などを考える際には、経営者は非正規雇用を選択し、需要に応じて費用を調整したがる傾向にあります。その一方で、労働者の雇用の安定は失われることになります。この意味で、非正規雇用の割合は今後も注目すべきデータポイントと言えます。

青山 諭志