4. 家計が問題なくやりくりできているかが重要
専業主婦世帯と共働き世帯とでは、年収に200万円ほどの差がありました。また、世帯数も専業主婦世帯は減少、共働き世帯は増加を続けています。
とはいえ、どちらに分があるというわけではないでしょう。
総務省統計局の「家計調査報告 〔 家計収支編 〕 2023年(令和5年)平均結果の概要」によれば、勤労者の二人以上世帯の生活支出は31万8755円、税金や社会保険料も含めた総支出は43万2269円です。
専業主婦世帯の平均月収は52万9445円ですから、約10万円の黒字となっています。「専業主婦世帯は収入が少ないから家計が苦しい」とは決していいきれないのです。
また、共働き世帯でも支出額が大きければ「生活に余裕がない」と感じるでしょう。世帯の年収や割合ではなく「家計が問題なくやりくりできているか」が重要だといえます。
現代は「共働きの4人家族」もいれば「片働きの夫婦2人世帯」もいます。高齢の親や兄弟姉妹と住んでいる人もいるでしょう。
世帯は多様化が進んでいますが、どのような形であっても程よく余裕の取れた家計状況をつくるのが大切です。
参考資料
- 総務省統計局「家計調査 / 家計収支編 二人以上の世帯 3-11 表分類<用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出」
- 総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数(令和6年1月1日現在)」
- 男女共同参画局「男女共同参画白書 令和6年版 共働き世帯数と専業主婦世帯数の推移(妻が64歳以下の世帯)」
- 総務省統計局「家計調査報告 〔 家計収支編 〕 2023年(令和5年)平均結果の概要」
石上 ユウキ