4. 早めの対策が安心の老後生活につながる

老後資金は公的年金だけに頼らず、複数の方法で準備することが大切です。手段としては「働く年数を延ばす」「生活コストの見直し」「資産運用」「預貯金」があります。

特に効果的なのが資産運用で、NISAやiDeCoといった税制優遇制度を活用する方法です。

これにより、効率的な資産形成が可能となります。長期的な運用は元本割れのリスクを軽減し、資産の成長も期待できます。

また、支出の見直しでは、保険料や通信費の削減が有効です。老後の支出は通勤費や教育費が減る一方、趣味やレジャー費用が増えるため、バランスの取れた家計管理が必要です。

多様な方法を組み合わせ、早めに対策を講じることが、安心した老後生活につながります。リスクを理解して資産運用を上手く活用することにより、より豊かな老後生活を迎えることができるかもしれません。

この機会に一度検討してみてはいかがでしょうか。

5. 【ご参考】年金に関する疑問や不安を解消!よくある質問を解説

年金に関する疑問や不安を解消!よくある質問を解説

年金に関する疑問

出所:厚生労働省、日本年金機構などの各種資料をもとにLIMO編集部作成

日本の公的年金制度は複雑で、多くの人がさまざまな疑問を抱えていることでしょう。ここでは、年金に関するよくある質問を取り上げ、その解答を解説します。

5.1 年金の主な種類と仕組みは?

日本の公的年金は「国民年金」と「厚生年金」の2階建て構造になっています。

国民年金は日本国内に住む20歳以上60歳未満の全ての人が加入する基礎年金で、厚生年金は会社員や公務員が加入するものです。
国民年金は一定の保険料を納付し、将来の年金額が決まるのに対し、厚生年金は収入に応じた保険料を支払うため、将来の受給額にも差が出ます。

5.2 「繰下げ受給」とはどんな制度?

年金の受給開始年齢を遅らせることで、受給額が1カ月につき0.7%増える「繰下げ受給」があります。

例えば、65歳から受給を開始する予定を75歳0カ月まで繰り下げると、84%増額となります。これは、長期間働くことができる人や、他の収入源がある人にとって有利な選択肢となります。

5.3 年金を増やす方法はあるのか?

年金を増やす方法はいくつかあります。自営業やフリーランスの方は、国民年金の付加保険料を支払うことで、将来の受給額を増やせます。

また、厚生年金に加入する働き方に切り替えることも一つの方法です。

さらに、老後資金を増やすという意味では、投資信託やiDeCo(個人型確定拠出年金)などを利用して、自身で資産運用を行うのも選択肢です。ただし、運用にはリスクがあることに注意が必要です。

参考資料

野平 大樹