2. 60歳代の平均貯蓄額と中央値はいくらか

総務省統計局の「家計調査」によれば、60歳代の平均貯蓄額と中央値は以下のとおりです。

【写真全2枚/1枚目】60歳代の平均貯蓄額と中央値。2枚目では65歳以上・無職夫婦世帯の1ヵ月の家計収支を紹介

60歳代の平均貯蓄額と中央値

出所:総務省統計局「家計調査 / 貯蓄・負債編 二人以上の世帯 詳細結果表 8-30 <世帯分布>各種世帯属性別世帯分布 貯蓄現在高,貯蓄・負債現在高の差額階級別世帯分布」をもとに筆者作成

  • 平均値
    ・60〜64歳の世帯:2642万円
    ・65〜69歳の世帯:2387万円
  • 中央値
    ・60〜64歳の世帯:1727万円
    ・65〜69歳の世帯:1641万円
  • 100万円未満
    ・60〜64歳の世帯:9.2%
    ・65〜69歳の世帯:7.8%
  • 100万円〜
    ・60〜64歳の世帯:3.0%
    ・65〜69歳の世帯:4.3%
  • 200万円〜
    ・60〜64歳の世帯:3.5%
    ・65〜69歳の世帯:3.2%
  • 300万円〜
    ・60〜64歳の世帯:2.8%
    ・65〜69歳の世帯:4.1%
  • 400万円〜
    ・60〜64歳の世帯:2.9%
    ・65〜69歳の世帯:2.9%
  • 500万円〜
    ・60〜64歳の世帯:2.8%
    ・65〜69歳の世帯:4.3%
  • 600万円〜
    ・60〜64歳の世帯:3.5%
    ・65〜69歳の世帯:3.8%
  • 700万円〜
    ・60〜64歳の世帯:3.6%
    ・65〜69歳の世帯:3.1%
  • 800万円〜
    ・60〜64歳の世帯:2.1%
    ・65〜69歳の世帯:2.4%
  • 900万円〜
    ・60〜64歳の世帯:2.3%
    ・65〜69歳の世帯:1.5%
  • 1000万円〜
    ・60〜64歳の世帯:5.4%
    ・65〜69歳の世帯:5.1%
  • 1200万円〜
    ・60〜64歳の世帯:3.7%
    ・65〜69歳の世帯:4.4%
  • 1400万円〜
    ・60〜64歳の世帯:4.2%
    ・65〜69歳の世帯:3.5%
  • 1600万円〜
    ・60〜64歳の世帯:3.7%
    ・65〜69歳の世帯:3.9%
  • 1800万円〜
    ・60〜64歳の世帯:3.9%
    ・65〜69歳の世帯:3.1%
  • 2000万円〜
    ・60〜64歳の世帯:8.6%
    ・65〜69歳の世帯:8.0%
  • 2500万円〜
    ・60〜64歳の世帯:4.9%
    ・65〜69歳の世帯:7.2%
  • 3000万円〜
    ・60〜64歳の世帯:10.4%
    ・65〜69歳の世帯:9.7%
  • 4000万円〜
    ・60〜64歳の世帯:19.4%
    ・65〜69歳の世帯:17.9%

60歳台の貯蓄は、前半が2600万円台前半、後半が2300万円台後半といずれも2000万円以上となっています。中央値は1600〜1700万円となっており、一定の金額は蓄えられているようです。

定年退職時の退職金を受け取れることが、貯蓄額が大きくなっている要因と考えられます。これから本格的に貯金を始めるのであれば、貯蓄額2500万円程度を一つの目安にするとよいでしょう。

一方で、貯蓄額100万円未満の世帯は、60〜64歳の世帯数で9.2%、65〜69歳の世帯数で7.8%と分布が多くなっています。貯蓄がほとんどない人も多く存在しており、貯蓄額が極端に多い人と少ない人の二極化が懸念されます。

では、65歳以上の夫婦世帯の1ヵ月の生活費について、次章で解説します。