厚生労働省の「2023(令和5)年 によると、65歳以上の「単身世帯」の割合は全高齢者世帯の30%以上を占めています。
高齢者単身世帯は年々増加傾向にあり、今後も加速していくことが考えられます。
老後、一人での生活となると「支出は少なく済みそう」と感じるかもしれません。ただし、年金や労働による収入は一人分となるので、それだけで安心して老後の生活を送ることができるか不安も残ります。
次回の年金支給は12月13日ですが、年金だけで生活できるものなのでしょうか。
そこで本記事では70歳代単身世帯に注目して、「貯蓄額」「年金」「家計支出」の面からお金事情を解説していきます。
また、記事の後半では老後の資金対策についても紹介していますので、参考にしてみてください。
1. 「高齢者単身世帯」は3割超え!年々増加傾向に
厚生労働省の「2023(令和5)年 によると、65歳以上の人がいる世帯は2695万1000世帯となっており、全世帯の49.5%を占めます。
- 「夫婦のみの世帯」863万5000世帯(65 歳以上の者のいる世帯の 32.0%)
- 「単独世帯」 855万世帯(同 31.7%)
- 「親と未婚の子のみの世帯」543万2000世帯(同 20.2%)
「夫婦のみの世帯」と「単独世帯」は同等の割合を占めており、現高齢者世帯ではこれらが一般的であると言えるでしょう。また1986年からの世帯構造の推移に注目すると、「単身世帯」の増加が目立っています。
1986年から2023年の間に「単身世帯」は13.1%から31.7%と大幅に増加しており、今後も増えていくことが想定されるでしょう。
高齢者単身世帯の貯蓄事情について見ていきます。