インスタグラムやフェイスブックなど、SNSは情報収集やコミュニケーションにとっても便利。皆さんも1つや2つ、利用しているのではないでしょうか。
しかし、楽しくて役立つツールであるはずのSNSが、ママたちの新たな悩みのタネになることもあるようです。今回は、実際にSNSに疲れてしまった…という2人のママのエピソードをご紹介しましょう。
インスタグラムに乗せているのはニセモノの私
まずご紹介するのは6歳の男の子のママ、H美さん(34歳)。彼女の悩みとは?
「息子の幼稚園で知り合って仲良くなったママ友3人が、みんなインスタをやっているということで、私も始めてみたんです。みんな頻繁にアップしていたのですが、写メが毎日の子供のお弁当や手作りお菓子。お弁当は毎日とても可愛くデコレートされていて、お弁当の横には花が飾られてたり、オシャレな小物が置かれていたり。『私もそんな写メをアップしてみたいな』と思って、オシャレに見えるお弁当をネットで検索。早起きして1時間かけてオシャレなお弁当を作りました。友達のマネしてお弁当の横に花瓶を置いて写メを取り、インスタにアップ。即座にみんなから『いいね』がもらえたときはとても嬉しかったのを覚えています」
「でも、普段の私はオシャレとは程遠い生活。息子のお弁当だって茶色のおかずばっかりだし、家だって全然キレイじゃない。でも、ママ友が載せているお弁当や手作りのパンにお菓子、お家のインテリアはいつもオシャレだし。私も同じような写メを載せたい、と思ってお菓子作りやパン作りを頑張ってたんですが、もともとそんなものには興味がなかったので、だんだんとしんどくなって…」
「ただ、コメント欄に『いつも素敵なお弁当で息子クンも喜んでるね』『私もH美さんのお菓子、食べたいなぁ』なんてコメント見ると、ちょっぴり嬉しい気持ちになるのも否めません。こうして私は、今日も自分を偽って、インスタに載せるためにパンやお菓子を作っているんです」
フェイスブックで疎外感を感じることになるなんて
続いてご紹介するのは、5歳の女の子のママ、S江さん(33歳)の、思わぬところで傷ついてしまった…という話。
「娘には、近所の公園で知り合った、同い年の4人のお友達がいます。ママ同士も仲が良く、毎日のように一緒に遊んでおり、幼稚園もみんな同じところ通うことに。入園後も変わらずお互いの家に行き来したり、子供が幼稚園に行っている間に、ママだけでランチやお茶をしたり…。『ずっと仲良くいたいね』なんて話していたんです。私を含めママは全員フェイスブックをしているので、たまに遊んでいる様子をアップしたりして、お互いに「いいね」をつけたり、コメントを残したりもしていました」
「ところがある日、友人がフェイスブックに投稿している内容を見てびっくり。私以外の4組の親子でピクニックに出かけていたんです。『なんで誘ってもらえなかったんだろう』とモヤモヤして、『いいね』も付けられず。その日の晩はずっと『もしかして私たち、仲間外れにされてるのかな』『いや、もし私たちに内緒なら、あんな風に私が見ているところにアップなんてしないはず』と色々考えをめぐらせて眠れませんでした」
「翌日主人に相談しても『めんどくさいなぁ。そんなに気に病むんなら、もうフェイスブックやめたら?』とけんもほろろ。結局、偶然その中のひとりにスーパーで会ったので、『フェイスブック見たよ、ピクニック行きたかったよ』と伝えると、『あぁ、あの日、S江さん高校時代の友人と会う、って話してたでしょ? 残りのメンバーが暇だったから、成り行きでピクニックに行ったんだよ。次は一緒に行こうね』と返答してもらえたんですが…。その後も『なんで一言、LINEのグループトークで教えてくれなかったんだろう』『LINEではそんな話題、一言も出てなかったけど…もしかしたら私以外でLINEグループ作ってるのかも』なんて被害妄想が激しくなってしまって…。フェイスブックを見るのが怖いのに、チェックせずにはいられない毎日です」
疲れちゃったら一度リセットしてみましょう
お2人とも、すっかりSNS疲れしてしまっていますね。インスタやフェイスブックは暇つぶし程度に楽しむのがおすすめ。生活に密着させてしまうと意外な弊害が出てくる場合も。インスタに載せるために料理を頑張る、友達の動向をチェックするためにフェイスブックを開く…なんて本末転倒。「あ、SNSしんどいな」と思ったらアカウントをリセットしてみましょう。案外すっきりするかもしれませんよ。
大中 千景