2024年10月から、パートやアルバイトなどの時短労働者の厚生年金保険が適用拡大になります。
従来の厚生年金保険の被保険者数が101人以上の企業から51人以上の企業になるため、対象者が増える見込みです。
そこで今回は、厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」のデータを元に、厚生年金保険の金額や老後資金の対策をご紹介します。
1. 厚生年金「月額9万円台」受給する人の割合は?
2023年12月に発表された厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、時短労働者が受け取る厚生年金保険の標準月額は、男性は11万8699円、女性が8万6396円です。
ここでは、厚生年金を月額9万円台で受給する人の割合をみていきます。
次に、厚生年金の受給者ごとの人数をご紹介します。
1.1 【厚生年金】受給額ごとの人数一覧表を1万円刻みでチェック
- 1万円未満:6万1358人
- 1万円以上~2万円未満:1万5728人
- 2万円以上~3万円未満:5万4921人
- 3万円以上~4万円未満:9万5172人
- 4万円以上~5万円未満:10万2402人
- 5万円以上~6万円未満:15万2773人
- 6万円以上~7万円未満:41万1749人
- 7万円以上~8万円未満:68万7473人
- 8万円以上~9万円未満:92万8511人
- 9万円以上~10万円未満:112万3972人
- 10万円以上~11万円未満:112万7493人
- 11万円以上~12万円未満:103万4254人
- 12万円以上~13万円未満:94万5662人
- 13万円以上~14万円未満:92万5503人
- 14万円以上~15万円未満:95万3156人
- 15万円以上~16万円未満:99万4044人
- 16万円以上~17万円未満:104万730人
- 17万円以上~18万円未満:105万8410人
- 18万円以上~19万円未満:101万554人
- 19万円以上~20万円未満:90万9998人
- 20万円以上~21万円未満:75万9086人
- 21万円以上~22万円未満:56万9206人
- 22万円以上~23万円未満:38万3582人
- 23万円以上~24万円未満:25万3529人
- 24万円以上~25万円未満:16万6281人
- 25万円以上~26万円未満:10万2291人
- 26万円以上~27万円未満:5万9766人
- 27万円以上~28万円未満:3万3463人
- 28万円以上~29万円未満:1万5793人
- 29万円以上~30万円未満:7351人
- 30万円以上~:1万2490人
1.2 厚生年金「月額9万円台」受給する人の割合は全体の7%
月額9万円以上〜10万円未満は、112万3972人で全体の7%でした。
また、厚生年金を10万円以上で受給している人は約77%、8万円以下で受給している人は約10%です。
1.3 厚生年金「月額9万円台」は男性より女性のほうが多い
厚生年金の月額9万円台の男性受給者は、27万422人で全体の約1.7%、女性受給者は85万3550人で全体の5.3%で、男性より女性のほうが多いことがわかっています。
結婚や出産などにより、女性が時短勤務になることも影響しているでしょう。
厚生年金の保険料は給料の金額で決まるため、現役時代に収入が多ければ65歳以降に受け取る金額は多くなります。時短労働者であれば、受取額は少なくなります。
将来、年金や社会保障のみが収入源の生活になった場合、厚生年金の9万円だけでの生活は難しいでしょう。
次に、国民年金の平均受給額を解説します。
2. 「国民年金(基礎年金)」の月額平均はいくらか
国民年金の月額平均は、下図のとおりです。
2.1 国民年金(老齢基礎年金)の男女別平均月額
平均年金月額
男性:5万8798円
女性:5万4426円
2.2 【国民年金】受給額ごとの人数一覧表を1万円刻みでチェック
- 1万円未満:6万5660人
- 1万円以上~2万円未満:27万4330人
- 2万円以上~3万円未満:88万1065人
- 3万円以上~4万円未満:266万1520人
- 4万円以上~5万円未満:465万5774人
- 5万円以上~6万円未満:824万6178人
- 6万円以上~7万円未満:1484万7491人
- 7万円以上~:178万3609人
次は、65歳以上の単身世帯の家計収支をみていきましょう。
3. 65歳以上の単身世帯の1ヵ月あたりの家計収支は約3万円赤字
総務省「家計調査報告[家計収支編]2023年(令和5年)平均結果の概要」における、65歳以上の単身無職世帯の家計収支は下記のとおりです。
収支状況を確認していきましょう。
3.1 65歳単身無職世帯は毎月3万768円の赤字
<収入>
- 社会保障給付:11万8230円
- その他:8675円
<支出>
- 食費:4万103円
- 住居費:1万2564円
- 光熱・水道費:1万4436円
- 交通・通信費:1万5086円
- 交際費:1万5990円
- その他の消費支出:3万821円
- 非消費支出:1万2243円
社会保障のみの収入では、生活が難しくなっています。
もしも厚生年金9万円のみの収入の場合、さらに赤字家計になると考えられます。
4. 老後の生活のために早めの対策をしよう
まだ年金受給まで期間がある世代は、生活費などの支出を見直し、貯蓄やiDeCo、NISAなど資産運用するなどして資金の準備を検討しましょう。
また、年金受給を間近に控えた世代は、年金を65歳で受け取らず75歳までの繰下げ受給に変更したり、75歳まで働いたりして少しでも老後資金が増えるような対策をしていきましょう。
参考資料
- 日本年金機構「短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用拡大のご案内」
- 日本年金機構「大切なお知らせ、「年金定期便」をお届けしています」
- 厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 総務省「家計調査報告[家計収支編]2023年(令和5年)平均結果の概要」
- 日本年金機構「年金の繰下げ受給」
円城 美由紀