4. まとめにかえて

物価上昇は今にはじまったことではありませんし、今後もしばらく続くと考えられます。国が打ち出す各種支援制度が、現代のシニア世帯にとって頼れる支援策となることは確かでしょう。

とはいえ、これらの支援策はあくまで一時的なものです。大事なのは、今ある資産を守りながら、インフレリスクに備える資産形成と言えるでしょう。インフレ対策として、資産運用を取り入れることも有効な手段のひとつ。

株や投資信託、債券などをバランスよくポートフォリオに組み入れて、資産を守りながら増やしていく意識を持つと良いでしょう。

また、資産運用だけでなく、資産を守る「保障」も備えておきましょう。筆者は普段からさまざまなお客様と相談していますが、病気になったので貯めた資産から取り崩すことになったなどのお話をきいたことがあります。

老後資金をコツコツ準備している途中で、思わぬ病気に見舞われて資産づくりが中断してしまうといったリスクも想定しておく必要があるでしょう。

5. 請求しないともらえない「年金生活者支援給付金」

今回は、「年金生活者支援給付金」の概要に触れたあと、令和のシニア世代が受け取る国民年金・厚生年金の年金月額データも確認しました。

冒頭でも触れましたが、2024年度新たに年金生活者支援給付金の対象となる人には、9月から「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が順次発送されてきます。

公的年金と同じく、請求手続きを行わないと受け取れない給付金です。支給対象となる人は、必ず請求手続きを行いましょう。

※すでに年金生活者支援給付金を受け取っている人は、新たに手続きをする必要はありません。