職場のコミュニケーションがうまくいっていないと、人間関係に影響が出るだけでなく、会社の業績にまで支障をきたす場合があります。まずは、コミュニケーションがうまくいっていない原因を突き止めるとともに、職場でコミュニケーションを活性化させる重要性を知ることが大切です。一人一人が意識して取り組めば、社員のモチベーションがあがり、結果的に会社全体が良い方向へ向かうことがあります。

目次

1. 職場のコミュニケーションが苦手な人の特徴
2. 職場のコミュニケーションの必要性とは?
3. 職場のコミュニケーションがうまくいかない原因
4. 職場と会社全体のコミュニケーションがうまくいかない原因
5. 職場で雑談をしてコミュニケーションを活性化
6. イベントを開催して職場のコミュニケーションを活性化
7. 職場のコミュニケーションの重要性とは?
8. おわりに

職場のコミュニケーションが苦手な人の特徴

職場でコミュニケーションするのが苦手な人には二つの特徴があることをご存知でしょうか。

まず一つ目は、プライドが高いことです。「自分は人より優れている」「他人に頼るのは情けない」など、自分のプライドの高さがコミュニケーションの邪魔をしていることがあります。そういう人の多くは、「本当の自分を知られるのが怖い」と思っている傾向にあるそうです。「失敗されたらバカにされるかも」などと必要以上に不安を抱え、さらにコミュニケーションが取りづらくなってしまうのです。

二つ目は、気を使いすぎることです。職場で話す時に必要以上に気を使ってしまうと、何を話したらいいかわからず、結局職場でのコミュニケーションを避けるようになってしまいます。無理に会話を弾ませようとして、失敗すると落ち込んでしまい、コミュニケーションが苦手になってしまうケースもあります。過去のトラブルが原因で人と会話するのがトラウマになっていると、職場でコミュニケーションを取らなくなってしまいがちです。これらに共通していえるのは、本当は職場の仲間とコミュニケーションしたいというポジティブな気持ちがあるにも関わらず、心理的な原因でそれが阻害されているところです。

職場のコミュニケーションの必要性とは?

仕事を円滑に進めていくためにも、職場の仲間とコミュニケーションを取ることは欠かせません。会社という組織に属している限り、自分一人では仕事を進めていくことは難しいですよね。仲間の力が必要になる場面は多々ありますが、仕事がどの程度まで進んだのか、問題がないか等、普段から仲間と密なコミュニケーションを取り合うことで、仕事がムラなく進み、万が一問題が発生したときも速やかに対処することが可能になります。

自分のスキルアップのためにも、コミュニケーションの重要性は非常に高いといえます。一人の社会人として成長するためには、知識や経験が必要不可欠で、読書で知識を得ることもできますが、それは机上の空論に過ぎません。実際に職場の仲間とコミュニケーションを取り合うことによって、自分に足りないものを自覚できるとともに、足りない部分を補いあうことができます。そしてお互いが成長していくとともに、会社も成長を遂げていくことができるのです。

職場には様々な年代の人が働いているので、コミュニケーションを活性化すれば、自然と自分の経験値も蓄積されていきます。上司から注意されたり年下の部下に教えたり、いろんな形のコミュニケーションを積極的に取り合うことで、社会人としての能力を向上させていくことができるでしょう。

職場のコミュニケーションがうまくいかない原因

職場の年齢層がバラバラだと、コミュニケーションが円滑にいかないこともあります。上司と部下の年が離れていると、言葉遣いに気を遣うあまりコミュニケーションが疎遠になったという経験はありませんか。また、世代の違う相手に自分の価値観を押し付けるようなコミュニケーションを続けて、上司と部下の溝がいつまでたっても埋まらないというのもよくある話です。

職場の性別が偏っていると、コミュニケーションに問題が生じる場合もあります。同僚でも男性の比率が高かったり、逆に女性の比率が高い職場だと、お互いのコミュニケーションが不足するだけでなく、セクハラやパワハラなどの問題にまで発展してしまうこともあります。

外国人労働者の多い職場だと異文化のギャップが埋まらずに、いつまでもコミュニケーションが深まらないケースもありますし、ルールや規律で縛りつけると逆に混乱をもたらして、さらに悪化するケースも少なくありません。

一度溝ができてしまうと会社全体に悪い空気が流れ、改善するのが難しくなってしまいます。職場のコミュニケーションを活性化するために、お互いの溝を埋めるような対策が必要です。例えば、定期的に食事会を開催したり、何気ないことでも声かけをするようにするだけでも、お互いの印象に変化をもたらす効果が期待できますよ。

職場と会社全体のコミュニケーションがうまくいかない原因

職場のコミュニケーションが活性化しない事例の1つとして、ビジョンや目標、共通認識のない職場であることが挙げられます。会社が今後目指していく姿を示さないことで、社員一人一人のモチベーションも上がりづらく、目標を互いに認識し合えていことで、会社全体の業績低下にもつながることもあります。会社全体のビジョンと目標を共有し合って、まとまることは、組織ならではの強さを発揮するためにはとても重要だといえます。

ではなぜ、ビジョンや目標を社員一人一人に認識させることが大切なのでしょうか。それは、一部の人だけが目標に向かって頑張っていても、認識できていない人たちに理解して貰うために多くのコストがかかりますが、一人ひとりが目標に到達するための筋道を自分で考えるようになれれば、そこに特別なコストをかけずとも、皆が同じ方向を向いて歩きだすことができるからです。何をするのかが明確になり、モチベーションが上がる社員も増えてくるでしょう。このように、目標を一部の人だけで共有するのではなく、会社全体に広げることで社員全員を巻き込むことが成功のカギになります。

コミュニケーションのうまくいっていない職場は、風通しが悪くなっていることもあります。現状のメンバーではどうにも改善が難しいというときは、外部の新鮮な風を入れてみるのも1つの方法です。大手企業でよく実践されているものとして、外部から専門家を招いてセミナーを開いたりすることで、社員のモチベーションアップにつながるとともに、良い気分転換の機会を与えるような事例があります。意識して変化をもたらし
て、社員を活性化させることが大事なポイントになります。

職場で雑談をしてコミュニケーションを活性化

年の離れた上司と距離感を縮めるのが苦手な人は多いでしょう。上司との距離を縮めるなら、一緒に旅行やイベントに出かけることも有効な手段の一つです。職場の人とプライベートの一部を過ごすことに抵抗のある人も少なくないですが、実は旅行やイベントでは、その人の意外な一面を見ることができ、親近感が湧いて会話するきっかけが多く生まれるでしょう。普段、飲み会へ出かけても、上司と部下という関係は変わりませんが、旅行やスポーツなど何か一緒に取り組むイベントがあれば、友情のような関係を築くことができることもあります。

また、部下や同僚とコミュニケーションを深めるには、仕事の話よりも雑談が効果的だといわれています。仕事の話だとライバル関係が生まれやすくなり、人間関係がギクシャクしてしまいがちです。その点、仕事とは全く関係のない雑談であれば、お互いにいつもよりリラックスして会話を楽しむことができるかもしれません。最初は2〜3分でいいので、雑談をする機会を積極的に見つけてみてはいかがでしょうか。

プライベートで困ったことや、最近おもしろいと思ったことなど、会話の内容は些細なことで構いません。毎日雑談をするうちに、自然と職場にコミュニケーションしやすい雰囲気が生まれてきます。相手が部下だからといって威張った感じで話しかけるのではなく、友達と話すような感じで気軽に話しかけてあげれば、相手も会話に乗りやすくなることでしょう。

イベントを開催して職場のコミュニケーションを活性化

部署が違うとなかなかコミュニケーションを取る機会がありません。そんなときは、定期的なイベントを開催することでコミュニケーション不足を解消できるかもしれません。最も手っ取り早い方法は、飲み会です。飲み会であればお酒の力を借りて、互いの距離が近くなるので、部署間のコミュニケーションを取るのに最適です。

ただし、お酒を飲めない人や、家にすぐ帰りたい人にしてみれば、飲み会に参加するのが苦痛になる場合もありますので、無理やりではなく、相手の気持ちを尊重するように配慮しましょう。無理に参加するように促すと、逆に問題が悪化してしまう可能性もあります。それならば、ランチの時間帯に食事会を企画してみてはどうでしょうか。夜に参加できなくても、ランチタイムであればプライベートの時間を削る必要もないので、参加のハードルを下げることができます。

会社全体のコミュニケーションを図りたいのであれば、社員旅行がオススメです。ただ、社員旅行だと敬遠する人も多いので、みんなが参加しやすい日帰りのイベントを企画しましょう。例えば、お花見やバーベキュー大会などのイベントであれば、遠出せずに低予算で実施できるので、より多くの人が集まりやすくなります。

また、職場のコミュニケーションを活性化させるために、オフィスの環境を見直すという方法もあります。カフェスペースを設けるなどで、自然と社員同士が顔を合わせられる場所を作ることができ、会話が生まれるようになりますし、席替えをすることで、今までとは違う社員同士の交流が生まれるかもしれません。

職場のコミュニケーションの重要性とは?

職場でコミュニケーションが活性化すると、情報が各社員に行き渡るようになり、思いもしないところから新しいアイディアが生まれることがあります。新しいアイディアが別のアイディアを生み出すようになり、結果的にビジネスチャンスを広げることにつながるでしょう。

仕事を効率化する上でも、職場のコミュニケーションの重要性は高いといえます。ある部署で仕事を効率化させる方法が生まれたら、それを会社全体で共有することによって、会社全体の仕事を効率化することができます。その結果、大幅な業務の削減に繋がり、残業時間が少なくなって、プライベートに費やす時間が増えることに期待できます。人が集まれば、今までと違ったアイディアが生まれるチャンスも高くなりますよね。

退職者を増やさないためにも職場でのコミュニケーションは大切です。職場のコミュニケーションが活発化すれば、社員同士の絆も生まれて、問題を一緒に乗り越えていく連帯感をひとりひとりが持てるようになるのではないでしょうか。

おわりに

仕事を円滑に進めて会社の業績をアップさせるために、いかに職場のコミュニケーションが重要かおわかりいただけたでしょうか。職場のコミュニケーションが活発化すれば、強い絆が生まれ、共通の目標を持つ仲間との連帯感が、仕事へのモチベーションアップにもつながるかもしれません。もし、コミュニケーション不足だと感じているなら、お互いの溝を埋める努力をして、共通の目標を探してみましょう。

LIMO編集部