1. 日経平均は米株高などを受けて買われる
2024年8月30日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日比285円22銭高の3万8647円75銭となりました。反発です。前日の米株式市場でダウ工業株30種平均が2日ぶりに最高値を更新したことを受けて、日本株も海外投資家を中心にリスクテイクの動きが広がり幅広い銘柄が買われました。
28日にエヌビディアが四半期決算を発表したところ6%あまり下げ、他の半導体関連株も連れ安となりました。東京市場でも半導体関連銘柄が売られるのではないかと懸念されましたが、すでに29日の東京市場で織り込まれており、逆にアドバンテストや東京エレクトロンなどが買い戻されました。
今週、日経平均はどのような動きになるでしょうか。30日の米株式市場でダウ平均は続伸し、前日比228ドル03セント高の4万1563ドル08セントで終えています。連日で過去最高値を更新しました。同日朝に発表された7月の米個人消費支出(PCE)物価指数は前月比で0.2%上昇し、市場予想に一致しました。投資家の間に、米経済は底堅さを保っており、米連邦準備理事会(FRB)が9月に利下げを始めるとの見方が広がり、買われる展開となりました。日本株も週初から底堅い展開になることが期待されます。なお、9月2日はレーバーデーで米市場は休場となります。
円相場は、パウエルEFB議長の利下げを示唆する発言を受けて1ドル=143円前半まで円高水準になる局面もありましたが、その後は1ドル=146円台まで下落しています。自動車や機械など輸出関連銘柄が買われることも想定されます。
今週は3日に8月の米ISM製造業景況感指数、4日に米地区連銀経済報告(ベージュブック)、5日に8月のADP全米雇用リポートおよび8月の米ISMサービス業景況感指数、6日に8月の米雇用統計と、重要指標が相次いで発表されます。労働市場の状況を投資家がどう判断するかによって相場も大きく振られます。急な値動きになることもあるので注意したいところです。